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2021.01.11 11:00  週刊ポスト

角界トラブルの温床「親方株」 継承ルールは“抜け道”だらけ

年寄株という不透明な制度がなぜ温存されるのか…(時事通信フォト)

年寄株という不透明な制度がなぜ温存されるのか…(時事通信フォト)

 いくら現役時代に名力士として成績を残しても、年寄株がなければ日本相撲協会を去るしかない。それが大相撲である。それゆえ、所有者にとっては強大な既得権益となり、金銭や協会内の勢力争いなど様々な場面で道具として扱われてきた。

 協会が公益法人になるタイミングが、この悪弊を改めるチャンスだったのだが、八百長問題に対応していた当時の放駒理事長(元大関・魁傑)も、この改革は無理と諦めた過去がある。

 この年寄株の継承を巡っては「特例」が多い点も問題だ。襲名の条件に「幕内・十両を通算30場所以上」とあるが、2013年に引退して借株の「君ヶ濱」を襲名した元前頭・寶智山は幕内・十両で通算29場所と条件に届いていない。

「引退直前の理事会で『28場所でも名跡の前保有者や師匠、保証人となる親方の願書があれば理事会決議で是非を決定できる』と規程が改められていたのです。他にも部屋の継承者に指名されれば条件が緩和されるなど、ご都合主義の“抜け道”だらけだ」(古参力士)

 八百長の仲介役である「中盆」を務め、その実態を告発した元小結・板井は、引退後に「春日山」を借株で襲名する予定だったが、引退会見のために紋付羽織で国技館まで出掛けたところ、当時の二子山理事長から「ここ10年で巡業に2回しか参加していない」という理由で、襲名を認められなかった。板井圭介氏は2018年に亡くなったが、生前にこう振り返っていた。

「私が廃業に追いやられたこともそうだが、協会はすべてにおいて明確なルールがなく、親方衆の力関係や理事長の一存で物事が決まる組織だ」

 2014年には、65歳の定年後に70歳までの再雇用が認められた。12月に定年を迎えた高砂親方(元大関・朝潮)が部屋付きの錦島親方(元関脇・朝赤龍)と名跡交換して協会に残ることになり、7人が年寄株を持ったまま再雇用されている。

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