新たな秘書官は財務省出身
安倍政権時代、コロナ対策は「官邸官僚」といわれた今井氏を中心とする経産官僚が仕切り、各省庁をまとめていたが、菅首相は安倍時代の官邸官僚を“パージ”し、官邸から追放した。その結果、経産省は菅政権と距離を置き、コロナ対応も情報の継続性が失われた。
菅首相が推進するデジタル庁設立や「縦割り行政の打破」という行革も霞が関を敵に回す政策だ。
財務官僚の寺岡氏を政務秘書官に据えたのは、財務省の力を借りて官邸を立て直し、役所の反乱を防ぐため。つまり、菅氏自身が総理としての力の低下を自覚し、延命を図る目的ではないか。
※週刊ポスト2021年1月29日号