コロナ前はホームパーティーをよく開いていた。家にはワインセラーも完備(写真はイメージ)
リベラルで合理的な夫 料理は「得意な人がやればいい」
とはいえ、夫の正弘さんが「料理は妻の仕事」「家にいるのだから妻が料理をして当然」と考えているわけではないようだ。正弘さんが真理子さんに料理を作れと言ったことはないという。
「リベラルな人なので、そういうことは絶対に言いません。夫婦が対等な関係であることは私たちにとって当然のこと。彼は30代のとき、2年ほど海外勤務をしているんですが、私は自分の仕事があるから、ついて行きませんでした。友人には『どうしてついて行かないの?』ってよく聞かれたんですが『なんでついて行かなくちゃいけないの?』って、聞き返していましたね。そういう夫婦ですから、夫は、忙しければ料理はしなくていい、と言います」
しかし、同時に、正弘さんが料理をすることはないという。理由は「苦手だから」。
「得意な人がやればいい。それが合理的な夫の言い分なんです。対等な関係だからといって、二人が同じことやる必要はないよねと。料理は私が上手いんだから、私がやる。その代わり、夫のほうが得意なこと──車の運転や、ワイン選び、観葉植物の世話は、やってくれています」
そうはいってもいまは非常時。負担を感じてまで、真理子さんが3食作る必要はないのではないか。テイクアウトやウーバーイーツを利用したり、スーパーやコンビニの弁当や総菜で済ませることはできないのか。最近はYoutubeに時短レシピも溢れている。
「本当に忙しいときはそうしようと思っているのですが……、夫は美食家なので、美味しくないものは食べたくない、という主義なんです。健康オタクで添加物にうるさくて、コンビニ弁当は基本、食べないし。外食は好きなのですが、仕事はともかく、プライベートで行くお店はかなり吟味します。たとえば『食べログ』は信用していなくて、自分がフォローしている人の勧めるお店にしか行きません」