芸能

明治から今日までのはやり言葉を網羅 高田文夫『ギャグ語辞典』誕生

高田文夫氏が50年間の日本のギャグを集めた辞典を編集

高田文夫氏が50年間の日本のギャグを集めた辞典を編集

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、50年間の日本のはやり言葉(ギャグ)だけを集めた辞典を編集したことについて綴る。

 * * *
 昔の歌番組などでよく司会者用に書いたのが「歌は世につれ 世は歌につれ」なんてフレーズ。そのあとに続けて「となりの婆さん孫をつれ」なんて事も書いた。近頃はどうやら歌は世につれないらしい。あの歌を聞けば「ああ、あの時代」なんて日本中が分かる歌は出にくくなった。今の時代すぐにその頃のこと、その時何歳だったと分かるのは芸人達やCMのギャグだろう。笑いを伴う流行語ということだ。いわば「ギャグは世につれ」だ。

 私などが若い頃はギャグというと、もっと厳密な意味があったのだが、この節は芸人の決まりのフレーズなどを単純にギャグと言うようになった。言葉は生き物だから仕方がない。コロナで自粛気味の1年間、何かやらなければと思い、明治期から今日までのはやり言葉(ギャグ)だけを集めた辞典がない事に気付き、“ギャグ語編集委員会”を結成。このページでいつもイラストを描いてくれている佐野クンにも手伝ってもらい、1年間ひたすらコツコツとギャグを集め面白解説、面白イラストを書き、そして描きつづけた。

 明治期の「オッペケペー」(川上音二郎)から、我々団塊世代なら「ガチョーン」「お呼びでない?」「やめてチョーダイ」「チンチロリンのカックン」、その次の世代なら「コマネチ」「もみじマンジュー」「そうなんですよ川崎さん」「アイーン」、その次の世代なら「大ドンデン返し」から「ゲッツ」「そんなの関係ねぇ」「トゥース」「乳首ドリル」と。

 まぁ、ありとあらゆるギャグフレーズを書き込み面白コラムにしました。書きすぎてもう肩がこわれそうです。広辞苑の編集者達もきっとこんな感じなのだろう。これが一家に1冊あれば、むこう50年間の日本の文化が分かるでしょう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

『東京2025世界陸上』でスペシャルアンバサダーを務める織田裕二
《テレビ関係者が熱視線》『世界陸上』再登板で変わる織田裕二、バラエティで見せる“嘘がないリアクション” 『踊る』続編も控え、再注目の存在に 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
カザフスタン初の関取、前頭八・金峰山(左/時事通信フォト)
大の里「横綱初優勝」を阻む外国人力士包囲網 ウクライナ、カザフスタン、モンゴル…9月場所を盛り上げる注目力士たち10人の素顔
週刊ポスト
不老不死について熱く語っていたというプーチン大統領(GettyImages)
《中国の軍事パレードで“不老不死談義”》ロシアと北朝鮮で過去に行われていた“不老不死研究”の信じがたい中身
女性セブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
59歳の誕生日を迎えた紀子さま(2025年9月11日、撮影/黒石あみ)
《娘の渡米から約4年》紀子さま 59歳の誕生日文書で綴った眞子さんとまだ会えぬ孫への思い「どのような名前で呼んでもらおうかしら」「よいタイミングで日本を訪れてくれたら」
NEWSポストセブン
試練を迎えた大谷翔平と真美子夫人 (写真/共同通信社)
《大谷翔平、結婚2年目の試練》信頼する代理人が提訴され強いショックを受けた真美子さん 育児に戸惑いチームの夫人会も不参加で孤独感 
女性セブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン
ヒロイン・のぶ(今田美桜)の妹・蘭子を演じる河合優実(時事通信フォト)
『あんぱん』蘭子を演じる河合優実が放つ“凄まじい色気” 「生々しく、圧倒された」と共演者も惹き込まれる〈いよいよクライマックス〉
週刊ポスト
石橋貴明の現在(2025年8月)
《ホッソリ姿の現在》石橋貴明(63)が前向きにがん闘病…『細かすぎて』放送見送りのウラで周囲が感じた“復帰意欲”
NEWSポストセブン
ヘアメイク女性と同棲が報じられた坂口健太郎と、親密な関係性だったという永野芽郁
「ずっと覚えているんだろうなって…」坂口健太郎と熱愛発覚の永野芽郁、かつて匂わせていた“ゼロ距離”ムーブ
NEWSポストセブン
新潟県小千谷市を訪問された愛子さま(2025年9月8日、撮影/JMPA) 
《初めての新潟でスマイル》愛子さま、新潟県中越地震の被災地を訪問 癒やしの笑顔で住民と交流、熱心に防災を学ぶお姿も 
女性セブン