春を先取りしたファッションの景子さん(撮影/渡辺利博)
つい先日、長男・花田優一(25才)の行動が世間をザワつかせた。先月、貴乃花が記者会見で「息子は完全に勘当している」と語ったことに週刊誌を通じて猛反発。これに景子さんは「正直な気持ちとしては、父子の問題に介入したくないんです」と距離を置きつつも、想いを語った。
「これも直接、2人で話し合えば済むことだったと思います。でも、親子ですから、いずれまた普通に語り合えるようになると思います」
相撲の世界へ飛び込んだ結婚生活を景子さんは「学びの時間だった」と振り返る。日本の伝統文化に触れることで日本語の奥深さを知ることもでき、心身のバランスを崩すことで自分の心の声へ耳を傾ける大切さも学んだ。
「これまではどこか自我を封印してきたので、50代からは心の声を聞きながら生きていきたい。どんな信念を持って生きるのか、自分との究極の闘いです。『私はいま輝いている?』『この場所で私らしくいられる?』と常に自分を俯瞰して、引き際を見極めることも時には必要。
人生、後悔だけはしたくない。あの決断は正しかったのかと振り返ると後悔も生まれてしまうので、正しかったと断定して人生を歩みたいんです。『ママは離婚したけど、いまは幸せそうでよかったね』と子供たちが感じられる人生を送れたら」
景子さんが改めて深い意味に気づいたことばの1つに「したたか」がある。漢字では「強か」。圧力に屈しない強さを持ち、複雑な人間関係を巧みにかわしながら、最終的には自分の欲しいものを手に入れる。そんな生き方の達人のイメージを「したたか」に重ねているという。
「計算高い、ズル賢い。そんな『したたか』ではなく真に『強か』な女性は、心に従って自分の人生を『しなやか』に歩むことができる人。理想とする年齢の重ね方です」
自分の強かさを点数にするなら「まだまだだけど、50点よりは上。70点には到達していないかな」と笑う。それが56才の現在地であり、これからの人生を「しなやか」に生きていくためのスタート地点だと語った。
※女性セブン2021年2月18・25日号