新・三人娘の南沙織
従来のスターとは違う輝きを放つ「アイドル」が誕生した
一方、アイドルの世界では、1971年は節目の年となった
「この年にデビューした新・三人娘と呼ばれた小柳ルミ子、南沙織、天地真理の登場で、『女性アイドル』というジャンルが確立された年です。それまでもアイドル的存在のスターはいましたが、映画やドラマの女優主体の印象が強い。特に、彼女たちの登場以前の歌の世界は、奥村チヨや辺見マリのセクシー歌謡が全盛だったんです」(泉さん)
昭和のレトロ文化を研究している黒沢哲哉さんは当時、天地真理のファンだったという。次のように思い出を語る。
「天地真理は1971年にドラマ『時間ですよ』(TBS系)で“隣の真理ちゃん”を演じ、同年『水色の恋』でレコードデビュー。この年に野口五郎、翌年には西城秀樹や郷ひろみも登場して、男女ともにアイドルが出そろったんです」(黒沢さん)
特筆すべきは『スター誕生!』(日本テレビ系)の放送開始だ。
「この番組から、森昌子・山口百恵・桜田淳子の中三トリオやピンク・レディー、小泉今日子、中森明菜など、キラ星のごときアイドルが輩出。伝説の公開オーディション番組となりました」(黒沢さん)
※女性セブン2021年2月18・25日号