どんな地震が想定されるのか
南海トラフ地震の怖いところは、想定される震源域が静岡県から九州までと広域で、首都直下地震とは異なり海底で地震が起きるために巨大な津波が発生する点だ。
「東日本大震災では津波の高さは最大で16.7mでしたが、南海トラフ地震では30mを超えると予想される地域もあります。浸水面積は東京23区の面積の約1.6倍に当たる1000平方キロメートルで、東日本大震災の2倍近く。例えば静岡県では浜松市、静岡市、焼津市など沿岸部の都市はほぼ全域が浸水し、県内だけで約32万棟が被害を受け、7万人を超える死者が出ることが想定されています」(名城大学特任教授の川崎浩司さん)
政府の想定によれば、最悪の場合、死者32万人超。経済被害は220兆円にものぼるという。
※女性セブン2021年3月25日号