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楽天が日本郵政と提携で国を味方に? 「スマホ基地局」倍増計画も

業務提携が今後どう影響する?(左から三木谷浩史社長、増田寛也社長。時事通信フォト)

業務提携が今後どう影響する?(左から三木谷浩史社長、増田寛也社長。時事通信フォト)

 日本郵政と楽天が大型の資本・業務提携を発表した。日本郵政が楽天の第三者割当増資を引き受け、全株式の8.32%にあたる約1500億円を出資する。

 楽天の三木谷浩史社長は「DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展で世の中が根本的に変わる5年になる」と語り、激変する未来を乗り越えるための策だと強調した。しかし実際は、両者にとって“目先の弱点”を補完し合う提携となりそうだ。経済ジャーナリストの森岡英樹氏が言う。

「楽天は新規参入した携帯電話事業で競合他社の攻勢に晒され、販売店拡大や基地局整備などへの投資負担が重くのしかかっていた。“つながりにくい”という楽天モバイルへの不満が、全国2万4000局の郵便局ネットワークを活かすことで大きく解消する可能性がある。

 一方、日本郵政は郵便事業の収益悪化やかんぽ生命の不正販売などの不祥事で経営は厳しい。そこに楽天市場の年間3兆円規模の宅配物を優先的に引き受けることは福音となるでしょう」

 日本郵政によれば「郵便局内に楽天モバイルの申し込みなどができるカウンターを設置する実証実験を行なうことを考えております。基地局についても、現在までに400局に設置済みで今後500局以上に設置する予定です」(広報部報道担当)とのこと。

 今回の提携を、楽天のライバル企業の多くは苦々しく見ているという。

「圧倒的なネットワークを持つ日本郵政は、6割の株式を財務大臣が持つ、いわば“半国有企業”です。それが携帯事業、物流、金融など様々な事業で楽天を支えることになる。我々は国を味方に付けた楽天と戦わなければならないのかと思うと脅威を感じます。業界には、三木谷さんが菅(義偉)首相と親しいから実現した話では、と勘ぐる声もある」(ネット通販企業幹部)

 楽天モバイルのCMキャラクターと言えば米倉涼子。全国の郵便局に、彼女のノボリが立つ日がやってくる?

※週刊ポスト2021年4月2日号

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