ライフ

少子化がもたらした「絵本」の再評価 大人をターゲットにした作品も

aa

発売するや、たちまち重版が決定した『会いたくて会いたくて』

 いま、大人が心を揺さぶられる絵本が増えている。室井滋さんが文を、長谷川義史さんが絵を描いた絵本『会いたくて会いたくて』は、「大人が泣く絵本」として話題に。現代人が忘れがちなことを思い出させてくれ、思わず泣いた、といった感想も多いという。

 書店の絵本コーナーに行ってみてほしい。乳幼児向けとは別に、大人も楽しめるストーリーや絵柄とわかる絵本がズラリと並ぶ光景がいまや珍しくない。

 こうした大人向けの絵本が増えてきた理由について、絵本コーディネーターの東條知美さんは、こう分析する。

「絵本はもともと、まだ文字を読めず、言葉だけで世界をイメージしづらい乳幼児のために作られたものでした。日本では1970年代の第2次ベビーブームで絵本市場が拡大し、ひとつのメディアとして定着。以降、子供に絵本を読み聞かせることが、子供の情緒の発達につながることがわかってきました。

 少子化が進む近年では、よりよい教育を与えたいと考える親が絵本を手にする機会が増え、そこで大人は、絵本のよさを再確認するように。そうして絵本の価値が広まり、“大人にもよりいっそう響く絵本を”と、大人をメインターゲットにした絵本も生まれるようになったのでは」(東條さん・以下同)

 その中で、どの絵本がどう心に響くのかは、読む人の経験によって千差万別だという。

「小さな子供は絵本を読みながらその世界を経験するのに対し、大人は、現実の世界で経験してきた出来事を、絵本の内容に引き寄せて読みます。

 自分の経験を物語のテーマや場面に重ね合わせながら、いろんなことを考え、感じるんです。『あれはこういうことだったのか』と昔は言語化できなかった思いに気づいたり、過去のつらい出来事に折り合いをつけられたり。その結果、絵本によって人生を再構築できることもあります。私もそうでした」

関連記事

トピックス

鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と浜辺美波のアツアツデート現場》「安く見積もっても5万円」「食べログ予約もできる」高級鉄板焼き屋で“丸ごと貸し切りディナー”
NEWSポストセブン
レッドカーペット大谷夫妻 米大リーグ・大谷  米大リーグのオールスター戦で、試合前恒例行事のレッドカーペットショーに参加したドジャース・大谷翔平と妻真美子さん=15日、アトランタ(共同)
《ピーチドレスの真美子さん》「妻に合わせて僕が選んだ」大谷翔平の胸元に光る“蜂の巣ジュエリー”と“夫婦リンクコーデ”から浮かび上がる「家族への深い愛」
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と全身黒のリンクコーデデート》浜辺美波、プライベートで見せていた“ダル着私服のギャップ”「2万7500円のジャージ風ジャケット、足元はリカバリーサンダル」
NEWSポストセブン
この日は友人とワインバルを訪れていた
《「日本人ファースト」への発言が物議》「私も覚悟持ってしゃべるわよ」TBS報道の顔・山本恵里伽アナ“インスタ大荒れ”“トシちゃん発言”でも揺るがない〈芯の強さ〉
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《タクシーで自宅マンションへ》永瀬廉と浜辺美波“ノーマスク”で見えた信頼感「追いかけたい」「知性を感じたい」…合致する恋愛観
NEWSポストセブン
亡くなった三浦春馬さんと「みたままつり」の提灯
《三浦春馬が今年も靖国に》『永遠の0』から続く縁…“春友”が灯す数多くの提灯と広がる思い「生きた証を風化させない」
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《産後とは思えない》真美子さん「背中がざっくり開いたドレスの着こなし」は努力の賜物…目撃されていた「白パーカー私服での外出姿」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこ(45)の自宅マンションで身元不明の遺体が見つかってから2週間が経とうとしている(Instagram/ブログより)
《遠野なぎこ宅で遺体発見》“特殊清掃のリアル”を専門家が明かす 自宅はエアコンがついておらず、昼間は40℃近くに…「熱中症で死亡した場合は大変です」
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン