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人気絶頂時に起きた松田聖子殴打事件 暴漢は鉄パイプで頭を6回殴った

事件翌日、沖縄県内の病院から退院する松田聖子(写真/共同通信社)

事件翌日、沖縄県内の病院から退院する松田聖子(写真/共同通信社)

 デビュー3年目、人気絶頂にあった松田聖子がコンサート中に暴漢に襲われる──そんな前代未聞の事件が勃発したのは、今から38年前の1983年3月28日のこと。芸能界はもちろん社会的にも大きな衝撃が走った。

 会場は沖縄市市営体育館。当時21歳の松田聖子は「松田聖子スプリング・コンサート」を開いた。18時30分よりコンサートがスタート。開始から1時間が経過した19時40分頃、事件が起こった。当時の状況を知る沖縄出身の人気ものまねタレント、魅川憲一郎さんはこう述懐する。

「当時、私は中学生で熱烈な聖子ファンでした。彼女が初めての沖縄コンサートを開くということで沖縄は大騒ぎ。周りの何人かの友達は運良くチケットを取れたのでコンサートに行きましたが、そこで不運にもあの事件が起きたのです。翌日の学校ではその話題で持ち切りとなり、その様子を一部始終、こと細かく聞きました」

 事件は『渚のバルコニー』を歌っている最中に起きた。

「軽快に歌い、サビに差し掛かるところでした。スタッフがステージの下手から来たと思ったら、急に聖子ちゃんに詰め寄り、右手で持っていた40センチくらいの鉄パイプで聖子ちゃんの頭を6回ほど殴り続けた。

 会場は悲鳴の嵐。すぐに10人ほどの親衛隊に取り押さえられました。聖子ちゃんは失神した様子でスタッフに抱きかかえられ、病院に直行。後で私もその映像を観たんだけど、確かにスタッフのような感じでステージにフラっと上がって行っているんです。

 幸いにも骨折や脳内出血はなく、打撲、裂傷で済んだんですが、これ以降しばらく、聖子ちゃんが沖縄でコンサートをすることはありませんでした」

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