芸能

高田文夫がチャーリー浜を追悼 一世風靡したギャグマンたちに幸あれ

チャーリー浜の訃報をきっかけに往年のギャグを高田文夫が回想

チャーリー浜の訃報をきっかけに往年のギャグを高田文夫が回想

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、チャーリー浜の訃報をきっかけに思い出される一発ギャグ、決めフレーズの数々と、それを生み出したギャグマンたちについてつづる。

 * * *
「人生に、幕じゃあ~りませんか」、吉本新喜劇のチャーリー浜(78歳)が亡くなった。一発ギャグ、決めフレーズの使い手として少しだけ一世を風靡した。

 1962年吉本に入り花紀京にきたえられた。1980年に“漫才ブーム”がきて、吉本は若き漫才師達の事で手いっぱい。花紀京、間寛平らの新喜劇が低迷した。1990年頃「吉本新喜劇やめよっカナ」キャンペーン。チャーリー浜「ごめんくさい」やら池乃めだか、“パチパチパンチ”島木譲二らのギャグだけを集めたビデオ『ギャグ100連発』が全国的に話題になった。

 このキャンペーン、みうらじゅんが監修で大反響。私も初めて知った「じゃ、あ~りませんか」にビックリ。当時やたらマスコミで吹聴した。1991年には「新語・流行語大賞」の年間大賞にも選ばれた。ギャグ界のレジェンド。結婚だって4回もしている。その心は「君たちがいて、僕がいる」なのだろう。

 訃報が出たのは4月21日、期せずして19日から私のラジオ番組は「ギャグ芸人」シリーズを組んでいて、毎日スタジオにギャグゲストを招いていた。春に出版した私の『ギャグ語辞典』を盛りあげようというミニ魂胆も見え隠れ。初日は“チャラリ~、鼻から牛乳~ッ”の嘉門タツオ。「どうしてあんな突拍子もないフレーズが浮かんだのか」ときけば、実は“鼻から牛乳”という言い回しは山口県の方では昔からあったんだと言う。

「どんな状況の時使えば?」「ホンマの話なんですが、昔、友人の桂雀々が女の子と電話してる時、奥さんが部屋をガラリ。あんた女に電話してたやろ。してへん。電話の履歴見せてみ」この時ひらめいた。 チャラリ~、鼻から牛乳~ッ。誕生秘話である。

 ビビる大木は昼なのに「こんばんみ」を連発して帰っていった。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン