芸能

庄野真代が語るシティポップ「押しつけがましくないところが魅力」

aa

庄野真代が考える”昭和ポップス”とは?

 世界の音楽ファンが日本のシティポップに注目し、日本国内でも昭和歌謡を愛好する若者が増えているという。いままさに“昭和ポップス”が人々に求められているのだ。

 そこで、1978年(昭和53年)に『飛んでイスタンブール』が大ヒットした歌手・庄野真代に、昭和ポップス全盛の時代について話を聞いた。

 * * *
 私と作曲家の筒美京平さんとの出会いは、1978年の『飛んでイスタンブール』からです。当時、5枚目のシングルを作るにあたって、レコード会社のかたから、「ニューミュージックと歌謡曲のコラボレーションをやりましょう」という提案があったんです。

 そもそもニューミュージックと歌謡曲は、離れたところに位置していたのですが、ちょうどテレビを通じて、ニューミュージックが大衆音楽の一部になってきている時期だったんです。私も“京平メロディー”で育ってきましたし。とてもうれしかったですね。

 京平さんは、レコーディングのときは必ずスタジオへ来てくださいました。最初は、「好きなように歌ってください」っておっしゃるのですが、そのうちに「ここはこうで、ここはこうで」って(笑い)。京平さんのイメージや狙いがあるのでもっともなのですが、要求されていることがだんだんわからなくなってしまったこともありましたね。

 歌い方とか、声の出し方とか、それぞれの歌手のキラッと光るところを引き出す曲作りをしていらっしゃるので、それがうまく表現できないと納得するまで直すんです。

 私の場合は、最後のフレーズの「夜だけのパラダイス」の「パラダイス」の言い方が違うって。でも、何度やってもできなくて、最後は「もうそれでいいです」って(笑い)。

 正解はいまでもわかりません。永遠の課題です。

 その後も『モンテカルロで乾杯』『マスカレード』『ジャングル・コング』と、海外旅情シリーズとして4作続けて書いていただきました。

 その後、私は休業して世界一周の旅に出たり、シンガポールやマレーシアなどでCDデビューをしたり、45才で大学に入学して、イギリス留学も経験しました。

 そんなこんなで今年、デビュー45周年を迎え、後半は自分の音楽をつきつめるというより、広く音楽でつながろうという活動をしています。

 去年は、私の年齢である『66』というオリジナルアルバムを出しました。同年代の太田裕美さんや稲垣潤一さん、杉真理さんなど総勢29人が参加してくれ、これがいい感じに仕上がったシティポップなんです(笑い)。

関連記事

トピックス

“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン