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花田優一に弟子入りした週刊誌記者「なかなか教え上手」を実感

週刊誌としての取材対象から「師匠」になった花田優一氏

「取材対象」から「師匠」になった花田優一氏

 父・花田光司氏(元・貴乃花親方)との間に生じている行き違いや、靴職人でありながら歌手やアートなど多方面で活動することへの疑問、本当に靴を作っているのか等々、何かと世間の反発を受けがちな花田優一氏。その素顔を探るべく、週刊誌でライターとして活動する西谷格氏が優一氏の工房に“弟子入り”した修行初日の様子を西谷氏がレポートする。(別稿で花田優一氏本人のレポートあり)。

 * * *
「うちの工房で靴づくりの修行をして、その様子をルポしてみませんか?」

 花田優一氏からこんな提案を受けたのは、インタビュー記事を掲載してからしばらく経ってからのことだった。思いも寄らない話だったが、先の見えない展開に、興味が湧いた。

 靴職人として働く優一氏に対する世間の目は厳しい。注文者を数年単位で待たせていることもあり、“本当に靴作っているのか?”、“ちゃんと修行したのか?”などの疑念を持つ人も少なくない。

 優一氏が敢えて週刊誌記者を弟子として工房に招き入れ、その様子を記事にすることを許したのは、そういう疑いを晴らすためでもあるのだろう。あるいは、芸能活動をする上で、多少なりともネットニュースに名前が出るのは、プラスになるのかもしれない。ともあれ、正面からの取材ではなく、弟子として靴作りを教わる中で、優一氏の人柄や考え方、家族への思いなんかも見えてくるかもしれない。

 靴作りは、完全に未経験。期待と不安が同じぐらいの分量で入り混じっていたが、まずはやってみることにした。

受け答えは「好青年」

 修行初日。午前10時に千葉県柏市内の工房に到着した。3階建ての古びた一軒家を改造したのもので、外観は本当にただの民家。電話をかけたが反応がなく、どうしたものかと思っていたら、9時半過ぎにメールが届いていたことに気がついた。

“こちらの予定が少し押しておりまして、10:45くらいの到着になりそうです。すみません!”

 近くの公園でしばらく時間を潰したが、道路が混んでいたらしく、優一氏は11時15分ごろクルマで到着。

「どうもすみません、お待たせしてしまいまして!」

 運転席から降りるなり、優一氏はこう言って詫びた。初対面のときから感じていたが、受け答えは、すこぶる好青年なのだ。

 工房にお邪魔して、荷物を置いた。弟子入りという響きから、掃除や雑用といった「3K労働」から始まるのかと思いきや、優一氏は修行プログラムをあらかじめ考えていてくれていた。挨拶もそこそこに、早速指導が始まった。

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