「自分を責めず、薬に頼ってもいい」

 小島さんは一度、発達障害の薬を飲んでみたことがあるという。医師から処方された薬を服用し、「普通の人はこんなに静かな世界で暮らしているの?」と驚いたという。

「それまでは、頭の中で絶え間なくいろんな思考や感情が動き続けていたのに、薬を飲んだら、シーンとしているんです。脳のスイッチをオンオフできるような感覚は驚きでした。世界が急に静かになって、脳にかかる負荷が軽くなったように感じました。私は薬が体質に合わず飲み続けることができませんでしたが、服薬するようになって困りごとが軽減したという、同じ障害を持つ知人もいます」

前出の精神科医の石井氏は、発達障害の特性を薬でコントロールできることもあるので、無理をせずに医療機関に相談して欲しいと話す。

「ADHDの場合、ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンなど、脳内の神経伝達物質を薬で調整することで、不注意を改善したり、やる気や集中力を上げることができるのです。もちろん、薬なので副作用が起こることもありますし、症状によって服薬する量も違ってきます。保険適応されるので、医師に相談してから服薬してください」

 現在は「自分の特性とポジティブに付き合えるようになった」と小島さん。診断結果は、夫と2人の息子にもすぐに伝えたという。

「成長するにつれて、子どもたちも多様な人達と出会うことになる。発達障害を持つ母親が間近にいるのは、いい学びになると思ったんです。夫もすんなりと受け入れて、私を支えてくれています」

自分の経験を話すことが、発達障害を知る参考になれば、と小島さんは笑顔を見せる。

関連記事

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン