『ひょうきん族』最後の年、『8時だョ!全員集合』(TBS、1969~1985年)と張り合っていた頃の勢いが失われていく中で、北野社長と明石秘書のコンビ“おとぼけブラザーズ”が誕生します。元気を取り戻したたけしさんと絡むさんまさんの表情はとても嬉しそうに見えました。
『ひょうきん族』の最終回は“タケちゃんマン忠臣蔵”。さんまさんが演じた歴代キャラクターが総登場し、さんまさんが休むことなく駆け抜けた8年間を凝縮したような宴となりました。
明石家さんまを夢中にさせ、最高のパートナーと心から信頼できるスタッフにめぐり会えた番組が『オレたちひょうきん族』です。この番組がなければ、“お笑い怪獣”が覚醒することはなかったかもしれません。
【プロフィール】
エムカク/明石家さんま研究家。1996年から現在まで、ラジオ、テレビ、雑誌でのさんまの全発言を記録し、著書『明石家さんまヒストリー』を刊行中。第2巻が6月28日発売予定。
※週刊ポスト2021年6月4日号