希望を込めて行っていた義眼手術だが、後々、思いがけない形で美香さんを苦しめる原因となる。
日本で1冊目の著書が出版されると、「視覚のない子供に義眼を無理に入れる治療を受けさせるのは親のエゴ」と、大バッシングを受けたのだ。もちろん、それ以上に応援の声や、治療に尽力してくれる医師など、励みになる存在はたくさんあった。しかし、自分の人間性を否定する声に、美香さんは自信を失う。障害を持つ子供を育てていくことのあまりの過酷さに戸惑いを隠せなかった。
【後編】(6月7日7時配信予定)に続く
写真提供/倉本美香さん
取材・文/角山祥道
※女性セブン2021年6月17日号