IOCバッハ会長と橋本聖子氏(時事通信フォト)
一般にウイルスは変異を遂げると弱毒化するとされているが、時には「強毒化」することもある。千葉大学医学部附属病院感染制御部感染症内科講師の谷口俊文医師が指摘する。
「たとえばイギリス株は、変異によって感染力だけでなく、重症化率や致死率まで上がったと報告されています。なぜそうなるかは不明ですが、変異によって多量のウイルスが体内に入りやすくなった結果、重症化しやすくなったとも考えられます。
万が一東京五輪で新たな変異株が生まれた場合、重症化率や致死率が上昇するかもしれません」
変異株の強毒化というリスクの中で、「安心・安全」の五輪が開催できるだろうか。
※週刊ポスト2021年6月18・25日号