ライフ

コロナ後遺症でEDの可能性 感染した男優は「引退も考える状況」

回復から1年近く経ったいまも「身体的衰えを感じる」という

回復から1年近く経ったいまも「身体的衰えを感じる」という

 倦怠感、頭痛、息切れ、味覚・嗅覚障害に脱毛――。新型コロナウイルスに感染すると様々な後遺症のリスクがあることが分かってきたが、研究が進む海外では「男性特有」の後遺症の可能性が指摘され話題になっている。

 イタリア・ローマ大学の研究者らが「コロナになるとED(勃起障害)を引き起こす可能性がある」という研究データを医学誌『ANDROLOGY』誌(オンライン版3月20日号)に掲載したのだ。

 発表によると、健全な性欲を持つ状態のイタリア人男性985人から、コロナ感染歴のある25人と感染歴のない75人を抽出し調査した結果、コロナ感染歴がある人のED有病率は28%と高いことが判明した(感染歴がない人は同約9%)。

 国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎医師が解説する。

「コロナによりEDを発症する要因はいくつも推測できます。まず、感染で生じた血栓が陰茎への血流を低下させEDとなる可能性です。発熱によるテストステロン(性機能を保つ男性ホルモン)分泌量の減少もEDの要因となり得ます」

 さらにイタリアでは、冒頭の研究チームの発表内容に「欠けている概念がある」とする研究論文も出された。コロナの特徴的な症状として知られる「味覚・嗅覚障害」の影響を指摘するものだ。

 イタリア内分泌学会の研究チームは論文で、〈嗅覚は動物界で最も使われている感覚であり「男性の性的魅力」〉と報告。さらに、〈味覚は、親密な関係をよりよく味わうための感覚〉〈キスでのやりとりは味蕾を刺激し、脳に刺激的なメッセージを送る〉とし、味覚・嗅覚障害が性欲低下につながることを問題視している。

 ED治療を行なうマイシティクリニック院長の平澤精一医師が語る。

「亜鉛が不足すると味覚・嗅覚障害を引き起こしますが、同時に亜鉛は性に関連が深いミネラルとして性機能や精子数の維持に関わっています。新型コロナと亜鉛欠乏症による味覚・嗅覚障害、EDの関連性は否定できない」

 新型コロナに感染した40代のセクシービデオ俳優の男性が、現在の赤裸々な状況を明かす。

「コロナには昨年8月に感染しました。私は無症状で、熱も咳も倦怠感もありませんでした。ただ味覚と嗅覚がなくなってしまい、それには少なからずショックを受けました。ですが、それ以上に困ったのが回復後です。

 撮影現場では明らかな身体的衰えを感じ、自分の思い通りにならない。今でも悩まされています。このローマ大学の論文のことは最近まで知りませんでしたが、コロナの影響を薄々感じていました。少しでも状況を改善させようと亜鉛サプリを飲むようにしましたが、その効果を実感できるまでには至っていません。コロナ感染前までは考えもしなかった男優引退も、多少は考えるようになりました。この状況を治す術があるなら、とにかく一刻も早く知りたいです」

 男性にとっては、背筋が寒くなる話かもしれない。

関連記事

トピックス

北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
アメリカから帰国後した白井秀征容疑(時事通信フォト)
「ガイコツが真っ黒こげで…こんな残虐なこと、人間じゃない」岡崎彩咲陽さんの遺体にあった“異常な形跡”と白井秀征容疑者が母親と交わした“不穏なメッセージ” 〈押し入れ開けた?〉【川崎ストーカー死体遺棄】
NEWSポストセブン
赤西と元妻・黒木メイサ
《赤西仁と広瀬アリスの左手薬指にペアリング》沈黙の黒木メイサと電撃離婚から約1年半、元妻がSNSで吐露していた「哺乳瓶洗いながら泣いた」過去
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者からはおびただしい数の着信が_(本人SNS/親族提供)
《川崎ストーカー死体遺棄》「おばちゃん、ヒデが家の近くにいるから怖い。すぐに来て」20歳被害女性の親族が証言する白井秀征容疑者(27)の“あまりに執念深いストーカー行為”
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン