スポーツ

静かに進む五輪会場の整備 「使われない可能性」に戸惑う作業員も

「有観客」なのかまだ決まっていないが…(写真は品川区の潮風公園)

「有観客」なのかまだ決まっていないが…(写真は品川区の潮風公園)

 東京五輪開催まで1か月余。IOC(国際オリンピック委員会)が「有観客」開催に向かうなか、決断に二の足を踏む政府、大会組織委員会。煮え切らない状況が続いている。

 6月15日、IOCのジョン・コーツ東京大会調整委員長が来日し、いよいよ東京五輪の開催は最終段階に入った。国内はおろか、米「ニューヨーク・タイムズ」や仏「ル・モンド」など海外有力メディアも開催について否定的に報じるなか、各会場では着々と準備が進められている。しかし、作業現場からは戸惑いの声が聞こえてくる。有明地区の競技場で働く40代の作業員は、諦め気味に語る。

「何もかもはっきりしないから、正直、ひょっとしたら(開催が)なくなるかもって気持ちもあるよね。でも、仕事があるだけいいよ。飲食店さんなんて、今、大変じゃないですか」

 前述のコーツ氏は「私は(観客を)見たい」と口にした。いまだ観客を入れるのか、入れないのかすら定まらぬまま、緊急事態宣言中の炎天下の作業は続いている。果たして、どんな“レガシー”が残るのか。

 そんな状況下で準備が進む競技会場を上空と地上から眺めてみると、さまざまなものが見えてきた。その一部を紹介する。

潮風公園(品川区)

 お台場の海上には、昨年末に再設置された五輪モニュメントが浮かぶ。上方の潮風公園の中には、仮設で整備されたビーチバレーボール会場が見える。

有明アーバンスポーツパーク(江東区)

有明アーバンスポーツパーク(江東区/2021年6月10日撮影)

有明アーバンスポーツパーク(江東区/2021年6月10日撮影)

 1年前は雑草が生い茂っていた自転車競技やスケートボードの競技会場も、現在は整備され5月にはお披露目もされた。数台の重機が確認できるコース内は、雨よけのシートがかけられている。

雨よけのシートが

雨よけのシートが

2020年7月4日撮影の有明アーバンスポーツパーク

2020年7月4日撮影の有明アーバンスポーツパーク

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト