芸能

話題の“売れてない芸人シリーズ本” 仕掛け人が語るヒット戦略

シリーズは累計16タイトルまで増えた

シリーズは累計16タイトルまで増えた(画像はその一部)

 7月13日にシリーズ16冊目となる書籍が刊行された「売れてない芸人(金の卵)シリーズ」をご存知だろうか。SNSを中心に話題を呼び、著名人からも注目を集めているものの、どの書籍も著者は芸人としては無名に近い存在だ。“売れてない芸人”の著書がなぜ反響を巻き起こしているのか? 企画の仕掛け人に話を訊いた。

「売れてない芸人(金の卵)シリーズ」は、今年2月に代官山ブックスによって創刊された、お笑い業界を横断する電子書籍シリーズ。これまでのラインナップを眺めてみると、お笑い芸人のカモシダせぶん、お笑いコンビ・シューマッハの中村竜太郎、同じくお笑いコンビ・ネコニスズのヤマゲン……と、お茶の間ではあまり知られていない名前が並ぶ。

 決して著者の知名度が高いわけではないが、刊行された書籍は評判だ。Amazon Kindleのエンタメ部門「売れ筋&新着ランキング」で1位を獲得する作品が出るほか、SNS上では「めちゃくちゃ面白かった」「自然と涙が溢れて自分でもびっくり」「思わず笑ってしまった」と大反響。人気お笑いコンビ・見取り図やピン芸人・紺野ぶるま、お笑いタレントの古坂大魔王といった著名人からも称賛の声が寄せられている。

 とはいえ、通常は“売れている芸人”を著者にした方がより大きな売り上げを見込めそうなものだ。なぜあえて“売れてない芸人”にフォーカスしたのだろうか。シリーズの企画・編集・発行人を務める廣田喜昭氏はその理由をこのように語る。

「本の新たな価値をつくりたかったことと、売れてない芸人さんの生き様そのものが魅力的なコンテンツだと思ったからです。

 大手の出版社であれば、有名で売れている芸人さんの本を出すことが定石だと思いますが、うちのような小さな出版社は『まだ世の中にない、新たな価値』をつくっていかなければ、存在価値そのものがありません」(廣田氏、以下同)

 実はシリーズ創刊に先立ち、昨年11月にお笑いコンビ・高校ズの秋月による書籍が刊行されているのだが、この書籍を制作した経験がシリーズ化へと発展するきっかけになったという。

関連記事

トピックス

部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
元・明石市長の泉房穂氏
財務官僚が描くシナリオで「政治家が夢を語れなくなっている」前・明石市長の泉房穂氏(62)が国政復帰して感じた“強烈な危機感”
NEWSポストセブン
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン