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ゲームやスマホが普及しても変わらぬ「図鑑」の人気 『あつ森』も追い風に

頭上を大きなマイルワニが通過!

『ZUKAN MUSEUM GINZA』では、頭上を大きなマイルワニが通過!

 東京銀座の東急プラザ銀座にオープンした『ZUKAN MUSEUM GINZA』が人気だ。“体験できる学習図鑑”として、さまざまな自然や生物などに関する展示があり、まるで図鑑の中に入り込んだような体験ができる。オープンから10日間で1万人突破を記録し、夏休み前後から、親子連れで盛況となっている。

 かつて学習図鑑といえば、小学校のクラスに1人は必ずいた「昆虫はかせ」たち必携の書だった。千葉県立中央博物館分館海の博物館分館長の斎木健一さんはこう語る。

「小学校に入学して初めて母に買ってもらった図鑑は、小学館の『赤い図鑑』と『黄色い図鑑』の間に刊行されたオレンジ色の『新学習図鑑シリーズ』の『昆虫の図鑑』だったと記憶しています。何度も読み返して、いつも枕元に置いていました。

 虫の少ない都会に住んでいたので、図鑑を眺めて憧れを膨らませていました。夏休みには毎朝3時に起きて、団地の階段をすべてまわって、灯りに集まる虫を採集しました。でも、都会だったのでお目当てのクワガタムシはまったく捕れず、コガネムシやカマキリばかり、何十匹も飼育していました」

 ちなみに、日本に自然科学の基礎を伝えた海外諸国には、日本のような図鑑は存在しないという。

「欧米では、当時の日本のように、一つひとつの生き物をじっくり観察することより、体系的な原理や法則を学ぶことを重んじてきました。昆虫への接し方も日本とは異なり、子供が虫を捕まえて飼育・観察する習慣がないので、学習図鑑が発展しなかったのかもしれません。

 図鑑は、いわば森羅万象の観光ガイド。大人は、観光ガイドを開いては、ここに行ってみたいと夢想します。そして実物をこの目で見て感動する。子供たちにとっての図鑑も同じです」(斎木さん)

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