“迷い込める”世界初の体験型図鑑施設『ZUKAN MUSEUM GINZA』
しかし、最近の子供たちは、昔ほど動植物に触れる機会はない。ゲームにスマホ、インターネットに囲まれ、自然に触れないばかりか、興味すら持てない環境ではないのか。
「そんなことはありません。例えば、『深海生物』では、メンダコが人気。なぜかというと、ゲームの『あつまれ どうぶつの森』に登場するからです。メンダコを入り口にして、深海生物そのものに関心をもつ子は少なくない。
10年ほど前、カードゲームの『ムシキング』が小学生の間で大流行すると、図鑑NEOシリーズの『カブトムシ・クワガタムシ』が爆発的に人気を集めました。アニメや漫画、ゲームなど、子供たちは、身のまわりのあらゆるものに興味を抱き、その先を知りたがるものなのです」(小学館図鑑担当の北川吉隆室長)
斎木さんは、「虫が怖くて触れない、草むらに入れない」といった現代っ子たちにこそ、図鑑が役立つと話す。
「なぜ生き物が怖いのか。それはその生き物のことを知らないからです。知ると怖くなくなりますし、知れば知るほど親しみが湧いてくる。
たとえ触れるようにはならなくても、生き物について知れば、たった1匹の昆虫も、地球にとってかけがえのないものだとわかる。図鑑は、命の大切さに気づき、視野を広げる足がかりでもあるのです」(斎木さん)
※女性セブン2021年8月12日号
7月16日にオープンし、話題に
「小学館の図鑑NEOシリーズ」の『深海生物』には、かつては想像図しかなかった深海魚のデメニギスも、生態写真で掲載
まるで料理のメニューのような「食べられる深海生物」のページには、北川室長自ら調理したひと皿も
『ZUKAN MUSEUM GINZA』では、静かに観察していると、「記録の石」に動物の情報が表示され、記録できる