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2021.08.05 07:00  NEWSポストセブン

コロナ禍の五輪後も都心や湾岸エリアのマンション価格が下がらない根本的な理由

大規模マンションの開発が相次ぐ豊洲の街並み(江東区/時事通信フォト)

大規模マンションの開発が相次ぐ豊洲の街並み(江東区/時事通信フォト)

 止まらぬコロナ禍の中で開催されている東京五輪。大会後には経済は失速、マンション価格も下がるのではないかとみる向きが少なくないが、どうやらそうとも限らない。都心の超高層マンションを中心に価格は高止まりを続け、「希少性の高い物件はむしろ価格が上がりそうな気配」と予測するのは、住宅評論家の山下和之氏だ。

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 1964年の東京オリンピックの直後、競技施設やインフラ建設などのオリンピック需要の反動で景気は大きく後退した。2016年のリオデジャネイロ五輪後のブラジルもそうだった。

 しかし、わが国の社会・経済構造は60年近く前と今では大きく異なっているし、開発途上国のブラジルの例もあまり参考にならない。

五輪後の「反動減」は考えにくい

 社会・経済の熟成が進んでいるわが国では、オリンピックのために新たに建設されたのは国立競技場などの一部の施設で、道路などの社会インフラの建設はほとんど必要なく、オリンピック需要が小さかった反面、反動も少なく、景気後退の懸念は小さいといわれている。リオの前のロンドンもやはりそうだった。

 むしろ、現在は世界的にみるとポストコロナによる経済回復が期待されており、2021年度のわが国のGDPについて、政府は3.7%の成長を見込んでいる。欧米先進国に比べると水準は低いものの、比較可能な1995年度以降では最大の伸び率になる。

 それだけに、社会・経済的な要因がマンション市場にマイナスの影響を及ぼすとは考えにくい。

新築マンションの原価は上がりつつある

 新築マンションの価格は土地の仕入れ値と建築費、それに分譲会社の経費や利益を合わせた原価を分譲住戸に割り振って算出される。その原価となる地価と建築費の高い状態が続いている。

 地価はコロナ禍の影響で2020年に若干下がったものの、2021年に入って上昇に転じ、コロナ禍前の水準に戻りつつある。

 マンション適地となる大都市の駅前や繁華街などの高度利用地の地価について、国土交通省が四半期ごとに調査を行っているが、コロナ禍直後には全国の多くの地点で「下落」となったものの、2021年4月調査では、いち早く「上昇」地点が「下落」地点を上回っている。

 マンション分譲会社の土地仕入れ担当者によると、「一時は最大のライバルのホテル業者の入札がなくなったが、最近では復活傾向にあり、コロナ禍前の水準か、それ以上でないと落札できなくなっている」としている。

 建築費も鋼材や木材などの仕入れ値が上がっていて、特に大手ゼネコンは受注価格を引き上げる傾向が強まっている。

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