芸能

『彼女はキレイだった』のイケてないヒロインが韓国で共感を呼んだ理由

韓国版

原作の韓国版は最高視聴率18%を記録(写真/BSフジHPより)

 現在放送中のドラマ『彼女はキレイだった』(関西テレビ/フジテレビ)。韓国の人気ドラマのリメイクで、日本版の放送が韓国でも開始されたとあって、改めて注目を集めている。ソウル在住のKDDI総合研究所特別研究員・趙章恩さんがリポートする。

 * * *
『彼女はキレイだった』の日本リメイク版が、8月18日から韓国の有料放送チャンネルと動画配信サービスでも放送が開始された。8月6日には、原作に出演したチェ・シウォンが自身のTwitterで「かのキレ、韓国語の字幕で早く観たいです。とても楽しみ! こういうのが文化交流じゃないかな?うはは!!」と日本語でコメントし、韓国ファンが日本版に注目するきっかけにもなっている。

 2015年に韓国で放送された本作は、初回の4.8%から最高18%の高視聴率を記録した大人気ドラマである。どれほど人気だったかと言えば、プロ野球の中継で9話の放映が中止になった際、視聴者からのものすごい抗議があったため、次回の10話は放送局が野球中継を断念して本作を放映したほど。2015年の作品にも関わらず、韓国では未だにケーブルテレビで再放送されているほど根強い人気で、中国、ベトナムでもリメイク版が制作された。

 物語は、イケメンエリートの主人公、チ・ソンジュンと、昔は美少女だったが今はパッとしないヒロイン、キム・ヘジンの2人が再会することから始まるラブコメディ。お互いに初恋同士だったが、自信が無いヒロインは自分が初恋相手だと言い出せず、美人の親友に自分の代役を頼んでしまう。日本版もあらすじは大きく変わらないが、原作の方がコメディー要素が強く、登場人物全て個性的で、毎回笑いと胸キュンが交互にやって来る愉快なドラマだった。

 韓国ドラマには、見た目はそれほど良くないがプライドが高く自信家で、何事にもめげず仕事も恋も手に入れるというヒロインがよく登場する。しかし本作のヒロイン、ファン・ジョンウム演じるへジンは、30才にもなるのにアルバイトをしながら就活中で、プライドも自信も無くドタバタともがきながらも前に進む。そのうえ、そばかす顔に爆弾が落ちたようなくせ毛、白い靴下に黒い靴というマイケル・ジャクソンのような姿は、これまでのヒロイン像とは大きく異なり、韓国では新鮮味を持って受け止められた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

12月9日に亡くなった小倉智昭さん
【仕事こそ人生でも最後は妻と…】小倉智昭さん、40年以上連れ添った夫婦の“心地よい距離感” 約1年前から別居も“夫婦のしあわせな日々”が再スタートしていた
女性セブン
去就が注目される甲斐拓也(時事通信フォト)
FA宣言した甲斐拓也に辛口評価 レジェンド・江本孟紀氏が首を傾げた「なんでキャッチャーはみんな同じフォームなのか」
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
NBAレイカーズの試合観戦に訪れた大谷翔平と真美子さん(AFP=時事)
《真美子夫人との誕生日デートが話題》大谷翔平が夫婦まるごと高い好感度を維持できるワケ「腕時計は8万円SEIKO」「誕生日プレゼントは実用性重視」  
NEWSポストセブン
元夫の親友と授かり再婚をした古閑美保(時事通信フォト)
女子ゴルフ・古閑美保が“元夫の親友”と授かり再婚 過去の路上ハグで“略奪愛”疑惑浮上するもきっぱり否定、けじめをつけた上で交際に発展
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン