もちろん、それにつきあってくれたスタッフさんの存在も忘れるわけにはいきません。一度、『ドデスカ!』(メ~テレ)の取材で、動物園ロケにお邪魔したことがあるのですが、ハンディーカメラを片手にメンバーのオイシー瞬間を絶対に逃さないという姿勢のスタッフさんに、心の底からお礼を言った記憶があります。
そこからテレ朝さんには本当にお世話になっていて、『キス濱ラーニング』『キス濱テレビ』『OLくらぶ』『キスマイGAME』『キスマイ魔ジック』『キスマイレージ』と続き、ついにゴールデンに進出できたのが『10万円でできるかな』。好感度抜群のサンドウィッチマンさんとの共演ですが、そのサンドのおふたりのツッコミは、“ジャニーズ”の“アイドル”にではなく、まるで後輩芸人へのそれのようなのです。もちろん、全員それがうれしいキスマイ。企画によっては、時間がかかる過酷なものもあるのですが、10年経っても全力投球。それはやっぱり、『濱キス』のおかげだと私は思っています。
「予想以上に真面目に頑張ってくれた」と演出家が絶賛するほど
そして、食リポや街歩き、旅モノのノウハウを叩き込んでくれたのは、キャイ~ンのおふたり。そう、『もしもツアーズ』(フジテレビ系)です。ほぼ毎回、“キスマイ代表”としてピンでロケに参加するので、全員が爪痕を残さなければ……と、それぞれ、頑張る番組。なかでも、王子様キャラの玉森裕太クン(31才)が出るときは、必ず、ウド鈴木サン(51才)とペアになって、“かぶりもの”に挑戦するのです。
また、お料理上手な横尾クンや、もともとグルメな千賀クンも大活躍。レギュラー陣として、ゲストを盛り立てるのもキスマイの役割です。
まだまだ、お世話になった芸人さんはいらっしゃいます。『Kiss My Fake』(2013~2014年・TBS系)では、おぎやはぎサン。私が選んだ名シーンは、「時間があったから」とペット介護士の資格を取得したことを報告した横尾クンに矢作兼サン(49才)が放った「横尾、お前は計り知れねえなぁ」です。実は、おぎやはぎのおふたりは、つい最近も『おぎやはぎのメガネびいき』(TBSラジオ)の中で横尾クンについて“愛ある言及”をしてくれています。
ほかにも、個々には、ビートたけしサン(74才)、綾小路きみまろサン(70才)、明石家さんまサン(66才)、爆笑問題のおふたり、出川哲朗サン(57才)らベテランたちと共演。藤ヶ谷太輔クン(34才)のように『A-Studio+』(TBS系)で笑福亭鶴瓶サン(69才)とのレギュラーを持つメンバーもいます。
そして、キスマイの強さを年配の視聴者にも見せつけたのは『プレバト‼』(MBS・TBS系)。ダウンタウンの浜田雅功サン(58才)がキスマイメンバーをかわいがってくださっています。俳句が2021年度の中学国語教科書副教材(明治図書出版)に掲載された「先生」横尾クンと、もう1人、千賀クンが目立っている番組ですが、実は最初に出演したのは北山宏光クン(35才)。そのとき、「予想以上に真面目に頑張ってくれた」ことが、後のメンバー起用にもつながったということを総合演出・水野雅之氏のインタビュー記事で読んだときには涙が出ました。