芸能

クレイジーケンバンドがカバー集発表「昭和の歌からパワーを与えられた」

横山

クレイジーケンバンドの横山剣が“昭和の名曲”をカバーしたアルバム『好きなんだよ』をリリース

 クレイジーケンバンドが1970年代から1980年代の“昭和の名曲”をカバーしたアルバム『好きなんだよ』をリリースした。横山剣(61才)に話を聞く。

 カバーアルバムを作りたいという思いは以前からあったものの、時間的な問題からなかなか取り組むことができずにいたのだという。

「コロナ禍の自粛中にいまならできる、いまこそ着手すべきだと閃いて。

 まさか、あれほどまでに苦しい作業になるとはゆめゆめ思っていませんでした。とにかくプレッシャーがきつくてね。オリジナルのアルバムを発表するときには、新曲を制作しなくてはいけないから大変なのですが、カバーアルバムは、既存の歌を自分なりに歌うという作業なので、“楽しんでやろう”くらいの気持ちでいたんです。はっきり言って、舐めていたわけですが(笑い)。

 作詞・作曲なさった先生がたや、歌手のかたがたをリスペクトするあまり、アレンジをするにしても歌うにしても、異常に緊張してしまい、原曲の魅力を残したい、でも自分なりの表現を加味しないとアルバムを作る意味がないと苦悩して。そのあたりのさじ加減が難しかったですね」(横山剣・以下同)

 試行錯誤を繰り返す中、「聴いた人に、『懐かしいけれど、なんだか新しいね』と言ってもらえるようなアルバムを目指した」と語る。

「昭和の時代の音楽を聴いて、『あの頃はよかった』と懐かしむだけではなく、“人生って素敵だな”とトキメキを覚えてほしい。大人になったいまの自分ならではの感性で歌の意味を理解し、人生に対する新しい世界観や価値観を構築してもらえたらいいなと思っています」

 恋の歌が多いが、「50代、60代でも、遅くない!」とキッパリ。

「いくつになっても、恋をするなんて素敵じゃないですか! 好きに生きればいいんですよ。人生は泣いても笑っても一度きりなんだから、楽しまなきゃ損だ、誰に遠慮がいるもんか、みたいなノリでね(ハハハッと声をあげて笑う)。

 昭和の曲もそうですが、堺正章さんとか、当時のスターのかたがたは、いまでもお会いするとカッコイイ、ステキなかたが多くて憧れます。僕はカバーアルバムの制作を通して、昭和の歌からパワーを与えられました。まだまだ、これからが人生の本番だと意気込んでいます」

 * * *
 好評発売中のカバーアルバム『好きなんだよ』。初回限定版CD+Blu-ray8580円。『プラスティック・ラブ』『DOWN TOWN』『スカイレストラン』『やさしさに包まれたなら』『接吻-kiss-』『時間よ止まれ』『最後の雨』『雨に泣いている』『横須賀ストーリー』『空港』『難破船』など、CKBテイストの全21曲が収録されている。

昭和の歌謡曲が好きすぎて…

昭和の歌謡曲が好きすぎて…

【プロフィール】
横山剣(よこやまけん)/1960年、神奈川県生まれ。1981年にクールスRCのボーカリストに。1997年、クレイジーケンバンドを結成し、翌年デビュー。作曲家としても多くのアーティストに楽曲を提供。2021年9月8日、初のカバーアルバム『好きなんだよ』が発売に。

取材・文/丸山あかね 撮影/森浩司

※女性セブン2021年9月30日・10月7日号

関連記事

トピックス

「全国障害者スポーツ大会」を観戦された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月26日、撮影/JMPA)
《注文が殺到》佳子さま、賛否を呼んだ“クッキリドレス”に合わせたイヤリングに…鮮やかな5万5000円ワンピで魅せたスタイリッシュなコーデ
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン
遠藤
人気力士・遠藤の引退で「北陣」を襲名していた元・天鎧鵬が退職 認められないはずの年寄名跡“借株”が残存し、大物引退のたびに玉突きで名跡がコロコロ変わる珍現象が多発
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
相撲協会と白鵬氏の緊張関係は新たなステージに突入
「伝統を前面に打ち出す相撲協会」と「ガチンコ競技化の白鵬」大相撲ロンドン公演で浮き彫りになった両者の隔たり “格闘技”なのか“儀式”なのか…問われる相撲のあり方
週刊ポスト
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン