国内

マスクによる不調「マスクシンドローム」 予防の鍵は「唾液と保湿」

マスクによって起きる不調とは

マスクによって起きる不調とは

 終息の兆しが見えない新型コロナウイルス。マスクはまだまだ手放せないが、マスク着用の長期化によって心身の健康トラブルを訴える“マスクシンドローム”が問題視されている。みらいクリニック院長の今井一彰さんは口呼吸が増えることを懸念する。

「鼻呼吸であれば、鼻の奥の粘膜に生えた線毛によって、空気中のウイルスや細菌の侵入はシャットアウトされますが、口呼吸ではこうした有害物質が侵入しやすくなり、感染リスクも上がります。また、口の中に頻繁に空気が入って乾いた状態が続くことで、殺菌作用を持ち口腔を清潔に保つ役割を果たす唾液が蒸発し、虫歯や歯周病にもなりやすくなります」(今井さん)

 一方、美容皮膚科医の津田攝子さんは、いまは「肌にとっても緊急事態」と述べており、ニキビや肌荒れに悩む人は急増しているという。さらにマスクで顔が隠れたことでコミュニケーションが取りづらくなり、幼児や児童が不安を抱える例もある。

 口の中からメンタルまで、体中に影響を及ぼす“マスクシンドローム”だが、ウイルスの蔓延が続くいま、つけずに生活することは不可能だ。少しでも不調を遠ざけるためにはどうするべきか。

「まず意識すべきは、表情筋を動かし、唾液を出すくせをつけること。ガムや昆布など噛みごたえのあるものを積極的に摂るようにすることを推奨します。加えて、“顔の下半身”を意識的に動かすことも重要です」(今井さん)

 マスクに覆われた部分を動かすために、今井さんがすすめるのは“エアーぶくぶく”と呼ばれる表情筋ストレッチだ。

「歯を磨いた後にする“ぶくぶくうがい”の要領で口に水を含んだつもりで頬の中に空気を入れ、左右に動かして伸縮させてください。30秒ほど行うと唾液が充分に分泌され免疫機能がアップします。表情筋が動いたことで、血流もよくなります」(今井さん)

関連記事

トピックス

(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
列車の冷房送風口下は取り合い(写真提供/イメージマート)
《クーラーの温度設定で意見が真っ二つ》電車内で「寒暖差で体調崩すので弱冷房車」派がいる一方で、”送風口下の取り合い”を続ける汗かき男性は「なぜ”強冷房車”がないのか」と求める
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
「舌出し失神KO勝ち」から42年後の真実(撮影=木村盛綱/AFLO)
【追悼ハルク・ホーガン】無名のミュージシャンが「プロレスラーになりたい」と長州力を訪問 最大の転機となったアントニオ猪木との出会い
週刊ポスト
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン
中居正広氏の騒動はどこに帰着するのか
《中居正広氏のトラブル事案はなぜ刑事事件にならないのか》示談内容に「刑事告訴しない」条項が盛り込まれている可能性も 示談破棄なら状況変化も
週刊ポスト