国内

河合事件、1.5億円は本当に買収の原資ではないのか 自民党会見への疑問

2人は仮面夫婦との報道もあったが…

活動費として1億5000万円という破格の額を受け取った河井夫婦(写真/共同通信社)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、2019年参院選広島選挙区での買収事件ついて行った自民党の会見について。

 * * *
「買収に使われていない」と発表されても、“はい、そうですか”と素直に納得できるものじゃない。9月22日、自民党の柴山昌彦幹事長代理が突然開いた記者会見の映像を見て、そう思った。

 柴山幹事長代理が会見した理由は、2019年に起きた参院選広島選挙区の大規模買収事件について説明するため。党本部が元法相の河井克行被告と妻の案里元参院議員の陣営に支給した活動費1億5000万円について、河井夫婦連名の書面を公表し、このお金が河井被告らの買収の原資ではなかったと説明した。1億5000万円のうち1億2000万円は税金から出ている政党交付金。破格の投入額は、当時同じ選挙区から出馬して落選した自民党議員の10倍だったことが判明。当然、これが買収の原資になったのではと疑問視されたのだ。

 菅首相は昨年9月、実態を解明すると述べたものの、その後、詳しい説明はなし。なぜ1億5000万円もの金が投入されたのか、何にいくら使われたのかは分からないままだ。二階俊博幹事長が5月、党総裁および幹事長が決定の責任者と述べていたが、自民党からそれ以上の答えはなかった。

 河井被告らの裁判が進むにつれ、彼らがどれくらいの人にいくら金を撒いたのかは明らかになった。2人には有罪判決が言い渡されたが、克行被告は東京地裁の公判で、1億5000万円のうち「1円たりとも買収資金に使っていない」と主張。だがこれまで、河井氏側は“使途不明”と説明してきた。

関連記事

トピックス

真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン
今年の”渋ハロ”はどうなるか──
《禁止だよ!迷惑ハロウィーン》有名ラッパー登場、過激コスプレ…昨年は渋谷で「乱痴気トラブル」も “渋ハロ”で起きていた「規制」と「ゆるみ」
NEWSポストセブン
アメリカ・オハイオ州のクリーブランドで5歳の少女が意識不明の状態で発見された(被害者の母親のFacebook /オハイオ州の街並みはサンプルです)
【全米が震撼】「髪の毛を抜かれ、口や陰部に棒を突っ込まれた」5歳の少女の母親が訴えた9歳と10歳の加害者による残虐な犯行、少年司法に対しオンライン署名が広がる
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《新恋人発覚の安達祐実》沈黙の元夫・井戸田潤、現妻と「19歳娘」で3ショット…卒業式にも参加する“これからの家族の距離感”
NEWSポストセブン
キム・カーダシアン(45)(時事通信フォト)
《カニエ・ウェストの元妻の下着ブランド》直毛、縮れ毛など12種類…“ヘア付きTバックショーツ”を発売し即完売 日本円にして6300円
NEWSポストセブン
レフェリー時代の笹崎さん(共同通信社)
《人喰いグマの襲撃》犠牲となった元プロレスレフェリーの無念 襲ったクマの胃袋には「植物性のものはひとつもなく、人間を食べていたことが確認された」  
女性セブン
大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(秋田県上小阿仁村の住居で発見されたクマのおぞましい足跡「全自動さじなげ委員会」提供/PIXTA)
「飼い犬もズタズタに」「車に爪あとがベタベタと…」空腹グマがまたも殺人、遺体から浮かび上がった“激しい殺意”と数日前の“事故の前兆”《岩手県・クマ被害》
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン