11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
10月29日、女性警察官に連れられうつむきながら警察車両に乗り込んだマスク姿の女。小柄でおとなしそうな印象だが、11歳年下の交際相手を何度も包丁で刺し、殺害したというのだ──。
 千葉県警は10月28日、船橋市内のホテルでネパール国籍のチャンタール・バダルさん(21)の胸などを包丁で刺し、殺害したとして、千葉市稲毛区に住むアルバイトの浅香真美容疑者(32)を殺人容疑で再逮捕したと発表した。
 アニメや漫画が好きで日本での生活に憧れていたというバダルさん。昨年4月に来日し、先に日本で暮らしていた兄と一緒に同居生活を送っていた。NEWSポストセブン取材班はバダルさんの兄に取材。殺害されたバダルさんの姿はあまりに無惨だった。
「警察の発表では弟の胸に深い傷があったと報じられていますが、実際の遺体には首やお腹、左腕や足首を含めて、数十か所の刺し傷がありました。左手には刃物が貫通した傷跡も。彼女の襲撃を避けようとして、できた傷なのかもしれません。変わり果てた姿に言葉が出ませんでした」
突然の訃報は、バダルさん一家の心を打ち砕いた。
「私は来日して12年になりますが、今まで一度も遅刻していなかった会社に、今は行くことができていません。どうしても気力が出ないんです。私だけではありません。ネパールにいる父や母も言葉が出ず、ただひたすら打ちひしがれています。
弟は10月も居酒屋バイトのシフトを入れていて、出勤日も残ったままでした。だけど弟の人生は10月5日で終わってしまいました」(バダルさんの兄)
日本に憧れていた青年の未来を奪った浅香容疑者とは、いったいどんな人物なのだろうか。

 
             
             
             
             
             
             
             
             
             
             
            