コロナ禍で苦境に陥ったイベント業界にとって、ワクチンパスポートは一筋の光明となるか。大坪氏は冷静な見方を示す。

「ただ、ワクチンパスポートを導入したイベントであっても、即コロナ以前の盛り上がり方に元通り、ということはないと思います。

 10月から緊急事態宣言も解除されましたが、ほとんどの会場やイベント主催者は、しばらくは宣言中のルールをキープしていくようです。政府や東京都のこれまでの施策に対する不信感と、デルタ株で若い層にも感染拡大したこと、それにブレイクスルー感染や『またすぐ第6波が来るのではないか』という不安もあって、次のコロナ拡大の波がどの程度か見極めるまでは、エンタメ業界はこれまで通りの警戒体制は続くのではないでしょうか」(大坪氏)

 なお、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」などの音楽フェスを開催する株式会社ロッキング・オン・ジャパンは10月5日、署名つきで掲出した「音楽を止めない。フェスを止めない。」というメッセージの中で「ワクチン接種証明の提示や事前のPCR検査の実施も検討しています」と言及している。さらに12月17日~19日に京都パルスプラザにて行われる音楽フェス「ポルノ超特急2021」は、ワクチン接種2回完了者もしくは入場72時間以内のPCR検査陰性者のみ入場可能と発表された。

 感染対策を継続しながら、イベント業界は“新たなイベントの在り方”を模索しているうようだ。

◆取材・文/原田イチボ(HEW)

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