ビジネス

値上がり続く首都圏の中古マンション リセールに有利なエリアの探し方は?

タワマンが建ち並ぶ東急東横線「武蔵小杉エリア」(時事通信フォト)

タワマンが建ち並ぶ東急東横線「武蔵小杉エリア」(時事通信フォト)

 マンションが新築、中古にかかわらず売れている。コロナ禍で多くの業界が売り上げ減少に苦しむ中、分譲マンションを販売する不動産会社や住宅メーカー、中古マンションの売買を手がける不動産仲介会社は売り上げ拡大が続いている。特に首都圏の中古マンションにその傾向が顕著で、成約価格が16か月連続して上がり続けているのだ。なぜ、そんなに売れているのか、今後もこの傾向は続くのか――。住宅評論家の山下和之氏がレポートする。

 * * *
 2020年に新型コロナウイルス感染拡大が本格化した当初は、ほとんどの不動産会社が営業自粛したこともあって、マンションの売れ行きが鈍化し、価格も低下したが、夏には購入希望者が動き出し、価格も上昇に転じた。以来、中古マンション市場の活況が続いている。

 2021年9月の首都圏中古マンション成約価格の平均は3985万円で2020年8月の3693万円に対して、前年同月比7.9%の上昇、いよいよ4000万円台が目前に迫っている(別掲図1参照)。

 調査に当たった東日本不動産流通機構によると、首都圏中古マンションの成約価格の上昇は2020年6月以来のことで、これで16か月連続して上がり続けていることになる。折れ線グラフをみると、2020年後半からなだらかな右肩上がりを続け、2021年8月には伸びが鈍化したものの、9月にはやや落ち込んだ部分をカバーするように、大幅に上昇した。

【図1】首都圏中古マンションの成約件数と成約価格の推移(資料/東日本不動産流通機構『月例マーケットウォッチ』)

【図1】首都圏中古マンションの成約件数と成約価格の推移(資料/東日本不動産流通機構『月例マーケットウォッチ』)

新築の半値で手に入る中古マンション

 なぜこんなに上がっているのか。最大の要因が、新築に比べての価格の安さにあるのは間違いないだろう。成約価格が4000万円に迫っているのだから、決して安いとはいえないかもしれないが、新築に比べると断然に安いのだ。

 民間調査機関の不動産経済研究所によると、2021年8月の首都圏新築マンションの平均価格は7452万円。同月の中古マンション成約価格は3773万円だから、中古マンションなら新築のほぼ半値で手に入る計算。

 もちろん、エリアや物件の条件などによって価格は大きく異なるし、中古だと購入時に仲介手数料、購入後にリフォーム費用がかかることが多いなどの問題はあるものの、この差は大きい。

 しかも、首都圏における新築マンションの供給はかつての年間10万戸近いレベルから、最近は3万戸前後まで減少しており、希望エリアで希望に合う物件を探しにくくなっている。それに対して中古マンションの新規登録は20万件前後であり、中古マンションならいつでも、どこでも探せるメリットもある。

関連記事

トピックス

新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
安達祐実、NHK敏腕プロデューサーと「ファミリー向けマンション」半同棲で描く“将来設計” 局内で広がりつつある新恋人の「呼び名」
NEWSポストセブン
第69代横綱を務めた白鵬翔氏
白鵬“電撃退職”で相撲協会に大きな変化 旭富士のデビューほか「宮城野部屋再興」が前提とみられる動きが次々と
週刊ポスト
夫から殺害されたホリー・ブラムリーさん(Lincolnshire PoliceのSNSより)
《凄惨な犯行の背景に動物虐待》「妻を殺害し200以上の肉片に切断」イギリスの“怪物”が殺人前にしていた“残虐極まりない行為”「子犬を洗濯機に入れ、子猫3匹をキッチンで溺死させ…」
NEWSポストセブン
還暦を迎えられた秋篠宮さま(時事通信フォト)
《車の中でモクモクと…》秋篠宮さまの“ルール違反”疑う声に宮内庁が回答 紀子さまが心配した「夫のタバコ事情」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《株や資産形成の勉強も…》趣里の夫・三山凌輝が直近で見せていたビジネスへの強い関心【あんかけパスタ専門店をオープン】
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
30歳差コーチとの禁断愛の都玲華は「トリプルボギー不倫」に学んだのか いち早く謝罪と関係解消を発表も「キャディよりもコーチ変更のほうが影響は大きい」と心配の声
週刊ポスト
小芝風花
「頑張ってくれるだけで」小芝風花、上海でラーメン店営む父が送った“直球エール”最終回まで『べらぼう』見届けた親心
NEWSポストセブン
安青錦(時事通信フォト)
最速大関・安青錦は横綱・大の里を超えられるのか 対戦成績は0勝3敗で「体重差」は大きいものの「実力差は縮まっている」との指摘も
週刊ポスト
熱愛が報じられた長谷川京子
《磨きがかかる胸元》長谷川京子(47)、熱愛報道の“イケメン紳士”は「7歳下の慶應ボーイ」でアパレル会社を経営 タクシー内キスのカレとは破局か
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さまの墓を参拝された天皇皇后両陛下(2025年12月17日、撮影/JMPA)
《すっごいステキの声も》皇后雅子さま、哀悼のお気持ちがうかがえるお墓参りコーデ 漆黒の宝石「ジェット」でシックに
NEWSポストセブン
熱愛が報じられた新木優子と元Hey!Say!JUMPメンバーの中島裕翔
《20歳年上女優との交際中に…》中島裕翔、新木優子との共演直後に“肉食7連泊愛”の過去 その後に変化していた恋愛観
NEWSポストセブン
記者会見に臨んだ国分太一(時事通信フォト)
《長期間のビジネスホテル生活》国分太一の“孤独な戦い”を支えていた「妻との通話」「コンビニ徒歩30秒」
NEWSポストセブン