みのもんた(時事通信フォト)
一度、箱根でのゴルフ合宿の時に左手首を痛めてしまったことがありました。骨にヒビが入ってしまい、ギプスをした状態になったので2日目からはプレーができずに、カートに乗ってボールボーイというか、キャディをやらせてもらいました。
その後、左手にギプスをした僕が車で帰ろうとすると、渡さんが「危ないから運転してやるよ」と言って、僕を助手席に乗せて逗子の自宅まで連れて帰ってくれました。
帰りは第三京浜とかが大渋滞します。ノロノロ走っている車の運転席に渡さんがいて、横にみのもんたが座っている。すれ違う車は何なんだと驚いただろうね(笑)。渡さんが運転する僕の車の後ろを、ドライバーに運転させた渡さんの車がついてくる。貴重な休みにそんなことになって申し訳ない気持ちでいっぱいでしたけど、そういう優しい人なんですよ。
ゴルフは性格が出ると言いますが、渡さんの場合はおおらかでしたね。ゆったりしたスイングで遠くへ飛ばす。練習も相当していたと思うけど、そういう姿は見せないんだよね。打つ前の素振りでブンブン振り回すところも見たことがない。スマートなんです。スクリーン越しに観る渡さんと、ゴルフ場で見る渡さんは完全に同じ。かっこいいよね。優しくて、男らしくて、実のある人でした。
※週刊ポスト2021年11月5日号