短いほうのポプ子(提供写真)
「ファンの期待に応えねば」
キャストだけではなく、映像も細かなところが変わっている。「変えられるところは変えよう」とベストを尽くす姿勢はひとえに視聴者を楽しませるためだ。
「9月中旬に再放送決定の発表をしたのですが、ファンの皆さんが『ポプテピなら何かあるんじゃないか』といい意味で疑いにかかってくださいました。そういうファンの方々を抱えている作品だからこそ、『その期待に応えねば』と気が引き締まります」(須藤プロデューサー)
視聴者をあっと驚かせる演出によって、『ポプテピピック』のニュースは一般のネット媒体でも大きく取り上げられてきた。それだけにネット上では〈話題作りが天才的〉として、〈優秀なマーケティングコンサルタントがついているのではないか〉のような推察もある。その真相を須藤プロデューサーに直撃したところ、「そういう人がいたらいいなと思いますけどね(笑)」という答えが返ってきた。
「『全部狙ってやっています』と言えたらカッコいいですが……。一般的なアニメに比べて、『ポプテピピック』はかなりの少人数で制作しています。もちろん話題になればいいなという思いはありますが、みんなでディスカッションする中で『こうしたらメディアに取り上げられて宣伝効果が高い』みたいな会話はあまりしませんね。『ポプテピでこれをやったら面白いよね。じゃあやろう』というふうにシンプルに面白さを追求していった結果、このようなテイストにたどり着きました」(須藤プロデューサー)
制作陣の熱気が、観る側にストレートに伝わる。一時も安心して視聴させないのが“ポプテピらしさ”だ。
◆取材・文/原田イチボ(HEW)
長いほうのピピ美(提供写真)