婚活の選択肢が増えることを歓迎しつつ、「とりわけ女性が高望みになっている」との指摘も
婚活も男女平等へ、だけど「らしさ」を捨てていいわけではない
実際、婚活をしている男女の意識やニーズは変わりつつあるのか。また、どのように変わっているのか。結婚相談所を運営するなど、恋愛・婚活にまつわる様々な事業を手掛ける「モテコンサルタント」の勝倉千尋さんに話を伺った。
「最近のトレンドで言えば、従来的な男性的役割、女性的役割を求めすぎる人は人気がなくなっています。男性で言えば、家事や育児に協力的な人が人気ですし、女性で言えば、専業主婦希望よりも、稼ぐ意欲のある人が人気ですね。そういう限定的な意味では、婚活においても、ジェンダー平等は浸透しつつあると思います。
一方で、男らしさ、女らしさを捨てていいという話ではないんです。男性に奢ってほしいと思っている女性は少なくありませんし、男性は、女性らしい外見を求める。社会的に正しいとされる価値観やポリティカルコレクトネスをそのまま婚活に当てはめるのは無理ですし、ナンセンス極まりないと思います」
顔を非公表するマッチングサービスに対しては、「外見に自信のない人にとって優しい設計ではあると思いますが、入り口では顔を非公表でも、会った時点で判断されるわけで、外見がどうでもいいということにはならないと思います」と分析する。
男女平等と、昔からの変わらぬ価値観が同居する婚活の現場。ゆえに「複雑なゲームになってきている」と勝倉さんは言う。