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日産の復調ぶりは本物か 第4世代「エクストレイル」に秘められたポテンシャル

国内で好調な販売をキープする「2モデル」

 2020年末に発売したサブコンパクトカー「ノート」はハイブリッド専用車となったことで平均売価が飛躍的に上がったにもかかわらず、今年度上半期は4万台近くを売った。ハイブリッドカーの単一銘柄としてはトップである。下半期はトヨタ「アクア」にトップを取られることが予想されるが、今の調子だと2位を堅持することだろう。

ハイブリッド専用車となった新型ノート

ハイブリッド専用車となった新型ノート

 5ナンバーフルサイズクラスのミニバン「セレナ」も、2016年発売とぼちぼち旧態化が進んでくる頃ながら、これまた同クラスでは車名別で2位。日産としては国内販売台数の積み増しを計算できる最重要車種のひとつとなっている。

 問題はこの2つ以外にライバルを押せるモデルを持っていないこと。いくら何でもこれだけでは販売戦線を維持することはできない。もう1車種、できれば2車種、普通車で数を見込めるモデルを持ちたいところだが、ネタはあるのだろうか。

2018年に発売したミニバン「セレナ」の電動車(時事通信フォト)

2018年に発売したミニバン「セレナ」の電動車(時事通信フォト)

日産の今後を占う新型モデルの評価

 有望なもののひとつは海外ですでに販売が開始されている中型SUV「ローグ」、日本名「エクストレイル」の第4世代モデル。最高出力204馬力の1.5リットル3気筒ターボという魅力的なエンジンをラインナップしているが、日本仕様はもしかするとハイブリッド専用車になるかもしれない。

 三菱自動車が10月に発表したプラグインハイブリッド型のSUV「アウトランダーPHEV」はエクストレイルと同じプラットフォームを使っているが、エクストレイルのほうは普通のシリーズハイブリッドを搭載してくる公算が大だ。

 ネタは海外で売っているコンパクトSUV「キャシュカイ」への搭載が予告されている新世代のシリーズハイブリッドシステム。電気モーターの出力は188馬力だが、エクストレイルはノートやバッテリーEV「アリア」のように電動AWD(4輪駆動)化されることも考えられる。

予約注文を受け付けているSUVタイプのEV「アリア」

予約注文を受け付けているSUVタイプのEV「アリア」

 筆者がノートの電動AWDをテストドライブしてみたところ、前輪駆動から後輪駆動まで自由自在に駆動力の割合をコントロールするという感触で、機械式のAWDとは大きく異なるプレジャーを得られていた。

 エクストレイルもそうなるのであれば、トヨタ「RAV4」「ハリアー」、スバル「フォレスター」など既存の強力なライバルとの対決でも強いプレゼンスを発揮するかもしれない。

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