原監督の場合、スタメンで起用しても2打席ダメなら交代というケースが頻繁に見られる。守備の良い吉川でさえ、2020年は4試合、2021年は5試合もあった。
「その采配が全員に緊張感をもたらし、ベンチの選手のやる気を促すという利点もあります。実際、2連覇はその効用が大きかった。ただ、吉川くらいの潜在能力がある選手なら、我慢して使えばもっと飛躍するかもしれない。試合に出て、自ら悩んで不調を脱することで、レベルが上がっていくこともある。
また、原監督は今シーズンの8月中旬まではその采配に一貫性がありましたが、中田翔が移籍して全然打てないのに、スタメンで起用し続けた。『それなら吉川も固定して使えばいいのに』とファンは思ったでしょうし、選手全体にも『なぜ中田だけ特別視するのか』という空気があったのではないかと思います」
背番号2でさらなる飛躍が望まれる吉川尚輝。来シーズンの原監督の起用法はどうなるか。