解熱鎮痛薬として用いられる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の副作用を抑えるために同時処方される胃腸薬についても、こう指摘する。
「テプレノンやレバミピドなどの胃腸薬は、NSAIDsの副作用による胃粘膜障害に対してはエビデンスレベルが低く、効果が不十分とされています。内科ではよく知られていますが、他科では知らない医師もいるようです。
私は胃粘膜保護剤の併用そのものに対して否定的ですが、併用するなら、胃酸の分泌を抑制するプロトンポンプ阻害薬を選択します。胃潰瘍の診療ガイドラインにも書かれており、プロトンポンプ阻害薬はNSAIDs潰瘍の抑制効果があるとの研究結果もあるからです」
※週刊ポスト2021年12月17日号