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2021.12.09 11:00  週刊ポスト

ロケット射場「北海道スペースポート」 日本を代表する宇宙港への意気込み

周囲を海と湿地に囲まれたロケット発射場「北海道スペースポート」(写真提供/インターステラテクノロジズ)

周囲を海と湿地に囲まれた大樹町のロケット発射場「北海道スペースポート」(写真提供/インターステラテクノロジズ)

 とかち帯広空港から車で40分。東に太平洋が広がる大樹町の原野に、「北海道スペースポート」というロケットの射場がある。小型輸送ロケットの開発・実証を続けるインターステラテクノロジズの社長・稲川貴大氏は、将来、この地域が日本を代表する「宇宙港」として栄える未来を見ている。

 2013年、実業家の堀江貴文氏の出資を受けてロケットの開発を始めた同社は、小型ロケット「MOMO」の開発で知られるベンチャー企業だ。コンセプトは小型で安価な輸送ロケット。2019年には地上100kmに観測ロケットを送ることに成功し、彼らは日本の民間単独ロケットとして初めて宇宙空間に到達した宇宙ベンチャーとなった。今年7月にも「ねじのロケット(MOMO7号機)」と「TENGAロケット(MOMO6号機)」の2機連続打ち上げに成功している。

 同社の特色は様々な技術を自社開発する独立系ベンチャーであることだ。MOMOはロケットの中では最小のものだが、それでもエンジンには「小型の火力発電所と同等」の出力が必要だという。そこに複雑な制御技術を組み合わせ、コストの安さと安全性をどのように両立させるか。開発は試行錯誤の連続だった、と稲川氏は振り返る。

「とにかくモノを作っては試してみる。ある程度の失敗を許容しながら、開発のサイクルをいかに早めるかがポイントでした」

 現在、彼らが同様に急ピッチで開発を進めているのが、地球の周回軌道に小型人工衛星を送ることができるロケット「ZERO」だ。

「いまは日本でのロケットの打ち上げはせいぜい年間に3~5回。これでは企業が衛星を打ち上げたり、宇宙で何らかの実証実験を行ないたくても、機会が少なすぎます。民間による新しい技術の発展を妨げていると言えるでしょう」

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