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ホープフルSは今年ブレイクした3年目の若手ジョッキー2人に期待

中山競馬場の4コーナー

中山競馬場の4コーナーから最後の直線へ

 いよいよ2021年の掉尾を飾るGI、競馬ライターの東田和美氏が考察した。

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 1番人気が5連勝中。今年も新馬・重賞と2戦2勝、ノーザンファーム生産のディープインパクト産駒、国枝厩舎でC・ルメール騎乗と何拍子もそろったコマンドラインが人気の中心。能力の違いを見せつけるかもしれないが死角を探してみる。

 6月の新馬戦が始まった初日に1600mでデビュー勝ち。2戦目のサウジアラビアロイヤルカップ(1600m)を勝った後は、朝日杯フューチュリティ―Sへ出走することも検討していた。陣営ではマイラーという見方をしていたのではないだろうか。

 このレース(2013年以前はラジオNIKKEI杯)の勝ち馬で前走マイル戦だったのは2007年に朝日杯フューチュリティステークスから中1週で参戦したサブジェクトが最後だが、この馬もデビュー戦は1800m。1800m以上が未経験で勝った馬となると、2001年のメガスターダムまで遡らなければならない。この間1600mでデビューした5頭と前走1600mだった2頭が1番人気で敗れている。2歳馬にとってメンバーが揃ったレースでの400m距離延長はプラスとは言えない。

 2戦2勝ながらルメールに見放された形のもう1頭のノーザンファーム生産のディープインパクト産駒ジャスティンパレスは。C・デムーロを確保したが小頭数レースしか経験していない。能力が抜けていればなんて言うことはないが、前走勝ちはしたものの、2番手、楽な手ごたえで直線に入りながら、前の馬をかわすのにやや手間取った印象だ。

 2000mを2戦2勝のオニャンコポン。ユニークな馬名で話題先行というイメージがあるが、レースぶりはなかなか大人びている。3年目の菅原明良騎手は今年トップ10に入ろうかという勢い、重賞騎乗は20回のみだが東京新聞のカラテで初勝利を手にしている。10月30日の新潟では1日6勝という固め打ちをやってのけた。この日前半のレースで結果を出せば、GⅠでも思いきった騎乗が見られそうだ。

 サトノヘリオスは新馬戦で1番人気に推されながら4着に敗れたが、このレースは“伝説の新馬戦“と呼ばれるようになるかもしれない。勝ったのが次走で東スポ杯を勝った評判のイクイノックス、3着はアルテミスSと阪神ジュベナイルフィリーズを勝ったサークルオブライフなのだから。サトノヘリオスも2戦目で勝ち上がり、12月11日の出世レースエリカ賞を勝った。

 父エピファネイア、母の父サンデーサイレンスで、つまりはサンデーサイレンスの4×2。エピファネイアやモーリスが種牡馬になったことで、4×3はよく見られるようになったが、あえて血量31.25%の可能性を追求した意欲を買いたい。

 鞍上は3年目の今年すでに87勝とリーディングトップ10入りを確実にしている岩田望来騎手。勝利数では同期の菅原明騎手をリードしているが、こと重賞に限っては88回騎乗して未勝利。2着6回3着4回でGⅠでは馬券にからんだことがない。しかしいかにも初重賞が初GⅠという怪挙をやってのけそうな「血統」だ。

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