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『ザ・ベストテン』40%超え神回プレーバック 山本譲二が激昂した理由

山本譲二

“神回”に登場した山本譲二が『ザ・ベストテン』への思いを語る

 伝説的な音楽番組『ザ・ベストテン』(TBS系)。毎週ヒット曲をランク付けし、10位から1位までを紹介、そのなかの何組かが歌を披露するという生放送の番組だ。視聴率41.9%という番組史上最高記録をマークした、1981年9月17日放送回はファンの間で「神回」と呼ばれているという。そんな「神回」を文字で再現。今回は第10位から第6位までを振り返る。【全3回の第1回】

 * * *
 タイトルコールの後、「皆様こんばんは」と軽妙なトークが始まる。そして、最新の分野別ベスト10ランキングが矢継ぎ早に紹介されると、黒柳徹子&久米宏ワールドが一気に幕を開ける。そして「中継はこちら」とモニターを見ると、ロケ先の映像が流れる(もちろん、このとき歌手は登場していない)。たたみかけるように、久米の「今夜は2か所からの中継でお届けします」の言葉。早口で小気味いい掛け合いと圧倒的な言葉数が、まさに立て板に水。

 元TBSアナウンサーで、1986年から約2年半、同番組の司会を務めた松下賢次さん(68才)はこう話す。

「黒柳さんと司会を始めた頃、最初に『こんばんは』と顔を上げると、もうディレクターが巻きのサイン。すると黒柳さんがわざとゆっくりしゃべったりする(笑い)。なにせ、生放送で鍛えられた人ですから」

 視聴者からのはがきの紹介後にCM入りするが、そのスピード感が半端ない。同番組元ディレクターの宇都宮荘太郎さん(68才)はこう語る。

「最近の番組内CMは2分以上ありますが、『ザ・ベストテン』の中CMはすべて1分。何か問題が起こってCMに逃げても、わずか1分間で立て直すのはとても大変でした」

 CMが終わるや否や、「では始めましょう。今週の第10位!」「先週の10位は松山千春さん『長い夜』でしたが、どうなっているでしょう」。

 ランキングボードがパタパタ回って表示されると、「近藤真彦さん『ブルージーンズメモリー』5889点~!」。

 ファンファーレとともにミラーゲートの扉が回転し、近藤真彦(57才)が登場する。

 同番組で美術デザイナーを務めた三原康博さん(84才)が「せっかくランクインした歌手の登場が普通のドアからでは面白くないので、ミラーゲートにしました。“異次元からの栄光の扉”というイメージです」と言う通り、マッチがキラキラしている。 

 マッチがバンド前で歌い上げた後、短い掛け合いを挟み、「今週の第9位は~堀江淳さん『メモリーグラス』6606点~♪」。

 すると画面が地方ロケの現場に切り替わる。旧国鉄・長野鉄道管理局長野運転所の特急電車の窓から手を振るのは堀江淳(61才)だ。スタジオと会話後、線路脇で生ギターで歌い出す背後に生バンドや見物人の姿が見える。地方生中継ならではの演出だ。

 堀江が振り返る。

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