今年初め、娘の成人式のお祝いで親戚10人が集った。その2日後に参加メンバーの感染がわかり、PCR検査を受けるとBさんと77才の父親が陽性。その後、父娘の運命が分かれた──。
「父はずっと無症状でしたが、私は微熱と咳が出始めました。熱は38℃でしたが、頭痛や倦怠感がどんどんひどくなって体感は40℃ほどになり、頭はもうろうとし、起き上がることができませんでした。
その後、頭が割れんばかりの激しい痛みに襲われ、血圧が230まで上昇してめまいがしたので、1週間入院しました。糖尿病の持病があったことが重症化の原因だったようです」(Bさん)
重い腎臓病などで「人工透析」を受けている患者も気をつけたい。
日本透析医会などでつくる合同委員会の調査では、人工透析を受けていて、新型コロナに感染して亡くなった人は1月27日時点で少なくとも433人に達した。感染した人全体の死亡率は0.7%だが、人工透析患者では14.5%と大幅に高い。
大阪在住の男性・Cさん(19才)は2才のときに「小児ぜんそく」と診断された。就学年齢になるとほぼ症状が出なくなり、以後は季節の変わり目に軽い発作が起きる程度だった。
正月明けに倦怠感とのどの痛みを感じ、PCR検査を受けると陽性反応が出た。ワクチンを2回接種済みなので自宅療養すると、症状はどんどん悪化していった。Cさんの母親が語る。
「息子はぜんそく持ちとはいえ、何年も病院にかかっておらず心配してなかったのですが、自宅療養中に咳やのどの痛みがひどくなって食事や水分が摂れず、脱水状態になり、かかりつけ医の紹介で大学病院に入院しました。
点滴中に何年かぶりの大きな発作に襲われて、3日間酸素テントに入り、吸入もしながら過ごしました。途中で意識がもうろうとしたときもあり、本当に怖かったです」
その後、Cさんの状態は落ち着いたという。
※女性セブン2022年2月17・24日号