わずか数mmでも積もれば大混乱必至
■電力
火山灰によって鉄塔や電柱、電線などに異常が起きると停電が発生する。また、道路の通行不能により被災現場へ行けず、復旧までに時間がかかる。
■通信
降雨でアンテナに火山灰が付着すれば通信障害が起きる。また、長引く停電で携帯基地局の非常用バッテリーが切れれば、基地局の機能が停止する。
■上水道
多摩川水系や荒川水系、さらに浄水場に降灰すると、水質が悪化し、水道水が飲用に適さなくなる。停電エリアでは浄水場が機能停止し、断水が発生する。
■下水道
火山灰を洗い流したり、雨が降ったりすると、下水管の中で火山灰が詰まって、雨水があふれる。さらに停電でポンプや設備が燃料切れになると下水道使用が制限される。
■体育館など(長スパンの建物)
体育館など建物を支える支柱と支柱の間が長く、勾配の緩やかな屋根を持つ大型建物の場合は、積雪荷重を超えるような降灰重量がかかると壊れる可能性大。
■木造住宅
木造建物の場合、30cm以上の火山灰が堆積し、さらに雨が降って重たくなると倒壊する可能性が。雨が降らなくても45cmの堆積厚で壊れることも。
取材・文/北武司
※女性セブン2022年3月3日号