根鈴氏の指導のもと、京大野球部出身の本誌編集部員がバレルバットを使用すると、巨人・坂本勇人のようなスイングに近づいた

根鈴氏の指導のもと、京大野球部出身の本誌編集部員がバレルバットを使用すると、巨人・坂本勇人のようなスイングに近づいた

見違えたスイングに

 根鈴氏の指導を受けた『週刊ポスト』編集部員のスイングは、目に見えて上達し始めた。振り出しからヘッドが下がり、巨人・坂本勇人のようなスイング軌道に生まれ変わった。

 バレルバットは長打力だけでなく、対応力の向上にも役立つという。

「例えば、アウトコースの外側に逃げていく変化球がきても、バットのヘッドを落として見逃せば、泳がずに踏ん張ることができます。インコースの速球をファウルにせず、フェアゾーンに入れやすくもなる。あの落合博満氏も、この打ち方をしていました」

 根鈴氏が指導する「アラボーイベースボール根鈴道場」(横浜市都筑区)には、4種類あるバレルバットのほか、先端に球体がついたバット「RMT Club」も置かれていた。根鈴氏がアメリカから直輸入した製品で、球体部分は0.9~3.6キロの重りとなっている。この器具でも「重力を生かした自然な縦振り」が身につくという。

 最後に根鈴氏は、特殊な練習器具の使い方について警鐘を鳴らす。

「バレルバットもRMT Clubも重量があるので、連続で素振りして力をつけようと考える人もいますが、それでは手首などの故障に繋がってしまいます。用具を正しく使い、重力を味方につける感覚を養うことが大切です」

撮影/藤岡雅樹

※週刊ポスト2022年3月4日号

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