国内

「ガラスの天井はなかった」高市早苗独白60分 野田聖子氏とは異なる女性論

「ガラスの天井はなかった」と語る高市早苗氏

「ガラスの天井はなかった」と語る高市早苗氏

 世界では続々と女性リーダーが誕生しているのに、日本ではいまだ実現していない。それほどまでにこの国の「ガラスの天井」は硬いのか──。先の自民党総裁選で岸田総理に肉薄した高市早苗・同党政調会長(61)は、日本初の女性総理候補のひとりと目される。ノンフィクションライターの常井健一氏が斬り込んだ。「週刊ポスト」の新シリーズ《女性総理、誕生!》から飛び出したスピンアウト企画。【全4回の第4回。第1回から読む

 * * *
 昨今の高市氏といえば、保守系言論誌の誌面を飾るような「タカ派的発言」に注目が集まり、その思想性が称賛や批判の対象にされることが多い。だが、総務相時代は行政手腕を発揮し、当時を知る記者たちからの評価は高い。

 かんぽ生命の不正販売問題や、ゆうちょ銀行の不正引出事件をめぐり、総務省や日本郵政が隠蔽に走る中、高市氏が率先して情報公開に踏み切る場面が相次いだ。役所の論理と対峙し、国民のために戦う大臣を演じた。

 そんな高市氏が目標とするマーガレット・サッチャーは、こんな言葉を残している。「リーダーは好かれなくてよい。しかし、尊敬されなければならない」。

 サッチャーは領土を侵す他国の暴挙に立ち向かい、弱者を困窮させる不人気な改革も断行した。お国のために──。男より男らしい「鉄の女」は、女性の出世をはばむ「ガラスの天井」をものともしなかった。

 一方、日本版サッチャーは保守派の男性たちを惹きつける反面、一部のフェミニストからは「女性に厳しい女性」と批判を浴びる。それも女性の総理候補ならではの「宿命」なのかもしれない。

「私、『ガラスの天井』って言葉があまりよくわからなくて。総裁選って20人の推薦人を集めたら男性でも女性でも出れるやないですか。別に、『ガラスの天井』はなかった」

──男性の有力議員であっても、推薦人を集められない人はいました。高市さんの出馬経過を見ていると、推薦人集めで性差を感じませんでした。

「それに、女性議員は増えてほしいけど、無理やり増やすための枠を作っちゃうと、行き過ぎた結果平等になってしまいます。私は昔から『チャンスの平等』をちゃんと確保すべきだという信念なので、法律を変えてクオータ制(候補者の一定比率を女性にする規定)を導入することには明確に反対です。公職選挙法は男性も女性も同じ条件で、配れるビラの数も法定費用もまったく同じですから。そこは法律をいじっちゃいけない」

──クオータ制を主張する野田聖子さんと真っ向から対立する立場ですね。

「でも、同じ阪神ファンなの。ついでに福島瑞穂さんもタイガース」

──意外な共通点(爆)。

「多くの女性議員にとってネックになっているのは、子どもを産んで育てたり、親の介護もある中で、出馬する時期や上のポストを狙うチャンスを逸することですよ。元日も含めて1日も休みが取れない仕事ですから。私もしんどい思いをしたのは親の看病と介護の時でした。父が最初で母が次って、長いこと続いたんで。そういう負担が女性にのし掛かる場合が多い現状は変えていかないといけない」

──高市さんは自分の苦労を他人に一切見せない。

「そんなの私の事情ですから、みなさんに語ったって仕方ない。ただ、そういう中で一生懸命働いて、大臣になっても、男性議員には『女性枠だから』と揶揄されます。『いいよな、女は。オレも性転換したいよ』と面と向かって言われましたよ」

──「永田町は嫉妬の海」と言われますが、思った以上にシビアですね。

「安倍政権で総務相を足掛け4年やりましたが、『アイツに総務省が回せるのか』と、周りから見ていた男性議員も多かったでしょう。私はずっと経済産業の分野をやってきたので、(地方自治や郵政を所管する)総務省はミスマッチだという声もあがりました。安倍総理が、(総務省が所管する)情報通信政策に私が強いと言葉を添えてくださったので少し救いになりましたが、地方自治に詳しい男性議員には申し訳ないという気持ちがありました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

かつてはコンビを組んでいたさんま
明石家さんまの“元相方”がイベント話の寸借詐欺で逮捕 兄弟子の哀しい転落人生
女性セブン
上島さんがよく歌った『ホームにて』とは
有吉弘行が上島竜兵さんに捧げた中島みゆき『ホームにて』 都会で踏ん張る2人を支えた一曲
女性セブン
高木菜那の爽やかな笑顔
スケート高木菜那に「可愛い!」の声殺到 天然系&大食いキャラで「新バラエティ女王」への期待
NEWSポストセブン
『夢対決2022とんねるずのスポーツ王は俺だ!!』
とんねるずの復権はあるか? フジ新社長に「小港さん」港浩一氏内定で
NEWSポストセブン
侵攻間もない3月9日、首都キーウでは軍事演習が行なわれていた(写真=Reuters/AFLO)
ロシアによるウクライナ侵攻 「出口なき戦争」の現在地、その被害と損失戦力
週刊ポスト
再び「フリー転身」が噂される日本テレビの水卜麻美アナ
水卜麻美アナ「フリー転身」の噂が再び日テレ社内で浮上 背景に久野静香アナの退社か
NEWSポストセブン
細田博之・議長の反論を聞いたが…(時事通信フォト)
細田博之・議長が歳費問題で反論「所得税や住民税も高くとられている」
週刊ポスト
小林麻耶
小林麻耶 「國光真耶」への改名は小林家・両親との完全決別宣言か
NEWSポストセブン
食事を受け取ってオフィスに戻る小室圭さん
小室圭さん3度め試験の詳細判明 「学歴エリートの彼なら大丈夫」エールの声
NEWSポストセブン
なぜ悠仁さまは最寄り駅近くから徒歩通学を?
悠仁さま、最寄り駅近くで送迎車降りて徒歩通学 「特別扱い求めない」ご意向か
週刊ポスト
パチンコ店で時間を過ごす浅田舞
浅田舞、パチンコ店で合計6時間のスロット打ちに居合わせた客は「スマートな打ち筋」
NEWSポストセブン
三浦百恵さんはキルトを続ける
三浦百恵さん 三浦友和とのキューピッドだった「芸能界の父」と最後の別れ
女性セブン