──男たちが良かれと思って結果平等を促す「女性枠」には功と罪がある。
「だから、女性が申し訳ないという気持ちで働くのと、『実力があるから選ばれたんや』と自信と誇りを持って働くのでは、エラい違いなんです。多様性という言葉で女性を大事にしているように見えて、結果的に傷つけてしまうという現実があるということも、しっかり踏まえたうえで政策を打ち出していきたいですね」
(了。第1回から読む)
【プロフィール】
高市早苗(たかいち・さなえ)/1961年生まれ。神戸大学経営学部卒業、松下政経塾卒塾。1993年に初当選後、衆議院では、文部科学委員長、議院運営委員長などを歴任。内閣では、内閣府特命担当大臣(3回任命)、総務大臣(5回任命で史上最長在職期間を記録)などを歴任。現在は、自民党政調会長(3期)。奈良2区選出、当選9回。
【インタビュアー・構成】
常井健一(とこい・けんいち)/1979年茨城県生まれ。朝日新聞出版などを経て、フリーに。数々の独占告白を手掛け、粘り強い政界取材に定評がある。『地方選』(角川書店)、『無敗の男』(文藝春秋)など著書多数。政治家の妻や女性議員たちの“生きづらさ”に迫った最新刊『おもちゃ 河井案里との対話』(同前)が好評発売中。
※週刊ポスト2022年3月18・25日号