日本では健康食として知られる食品だが…
「昆布」は、ヨウ素の過剰摂取による健康リスクもある。
「ヨウ素は体に必須のミネラルで、適量なら体にいい。しかし、海藻には含有量が多く、特に昆布は危険。厚生労働省は1日3mgを上限量としていますが、5cm角の乾燥昆布でヨウ素が12mgも入っています。ヨウ素の過剰摂取は、甲状腺ホルモンに影響を与える。『健康にいいから』と毎日、昆布を食べていた人が、甲状腺機能低下症になったという症例もあります」(下方さん)
管理栄養士の清水加奈子さんは、「海外では海藻を食べる習慣がない」と話す。
「欧米人は遺伝子的に体内で海藻を消化しにくい体質。食べると消化不良を起こすのであまり食べません」
中国で漢方の材料に使われることでも有名な「ぎんなん」は、ミネラルが豊富でアンチエイジング効果があると美容通の間で注目されている。だが、食べすぎるとビタミンB6欠乏症になり、しびれや意識不明になる中毒症状を起こすので注意が必要だ。
「イチョウの木は世界中にあり、その成分がサプリメントとして重宝されることはありますが、ぎんなんを食品としてありがたがるのは日本人くらい。独特のにおいが海外では嫌われている」(下方さん)
※女性セブン2022年3月31日号