芸能

高田文夫氏からアントニオ猪木へのエール「病気だって何でもできる」

闘病中のアントニオ猪木に高田文夫氏がエール

闘病中のアントニオ猪木に高田文夫氏がエール

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、難病で闘病中のアントニオ猪木についてつづる。

 * * *
 アントニオ猪木は叫んだ。「1、2、3、ダァーッ。元気ですか、元気があれば何でもできる」。いま私は“燃える闘魂”に言いたい。「病気ですか、病気だって何でもできる」。

 先日、NHKで放送されたドキュメント(『燃える闘魂 ラストスタンド~アントニオ猪木 病床からのメッセージ』。2021年11月にOA、2022年3月再放送)を見て胸がしめつけられたかつての青年たちも多かったと思う。入院先のベッドにまでカメラはむかった。かつての弟子がいまテレビマンになったのですべて取材をOKしたのだ。猪木寛至にもどる事もなくカメラの前、人の前では常にアントニオ猪木なのだ。難病である「心アミロイドーシス」だという。きいてもよく分からない。治療法すら確立されていない病気なのだ。「イノキボンバイエ」である。

 思えば猪木はどれだけ我々を勇気づけたか。力道山vs木村時代からのプロレスファンだった私は“若手三羽烏”として入門しカメラに収まった勇姿に明日の日本を託した(少しオーバーだが)。3人とはジャイアント馬場、アントニオ猪木、マンモス鈴木である。マンモスはその名の通り体中毛むくじゃらの男だったが、その後姿をみかけなくなった。マンモスは絶滅したのか。

 猪木のファイトにはいつもドキドキさせられた。ビートたけしと収録していた『北野ファンクラブ』。私はディレクターに「今日お腹痛くて本番行けません」と電話。すぐに松村邦洋を連れて猪木のプロレス会場へ。次の日別の番組でたけしに会ったら「お腹痛いの、猪木で治った?」。いかん、なんとこの試合生放送で客席にいた松村と私が映っていたのだ。仕事をさぼるほど男を夢中にさせる猪木なのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン