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藤井聡太、永瀬拓矢、高見泰地、深浦康市…10年前、小学生の大会で彼らは出会っていた

第一線で活躍する棋士たちが、指導棋士や審判として参加していた

第一線で活躍する棋士たちが、指導棋士や審判として参加していた

 5つのタイトルを保持し、通算勝率8割超えという驚異の数字を誇る天才棋士・藤井聡太竜王(19)と彼の研究パートナーであり、将棋に対するあまりにストイックな言動から“軍曹”の異名を持つ永瀬拓矢王座(28)。今でこそ共に将棋界を牽引する存在としてライバル関係にあるが、10年前、2人は大会参加児童と指導棋士というかたちで思いがけず出会っていた──。

 舞台は2012年1月、東京・神保町の小学館本社の裏にある一ツ橋センタービルの12階で開催された小社主催の「第9回小学館学年誌杯争奪全国小学生将棋大会」。応募者の中から各学年抽選で選ばれた32人が対局し、最終的には各学年優勝者のトーナメント戦により全体の1位を決める大会で、倍率5倍という人気イベントだった。

 9歳の藤井少年は小学3年生の部の抽選に当たり、母親とともに会場を訪れた。対する永瀬王座(当時は四段)は、他学年の指導棋士として会場に招かれていた。小学館社員として大会運営にあたっていた同社OBの中原康氏はこう話す。

「もともと学年誌『小学五年生』で将棋漫画を連載していたこともあり、子供たちに将棋を普及させたいという思いがあって開催していました。トーナメント形式なので、負けると手持ちぶさたになってしまう子供たちが出てくる。そこで、子供たちが『会えて嬉しい』と思えるような人気棋士の方に、指導に来てもらっていたんです。そのうちの1人が、永瀬さんでした。

 実は、永瀬さんはこの学年誌大会の参加者から初めてプロになった棋士なんです。学年別の決勝トーナメントで負けていた永瀬さんがその後プロになり、第9回の大会では指導棋士として藤井少年と同じ対局会場に居合わせ、いまや王座として藤井さんと一緒に研究に励んでいると思うと感慨深いですね」

 この時、会場にいたのは永瀬王座だけではない。“超豪華”な顔ぶれが勢揃いしていたのだ。

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