転機となったのは、昨年の夏休みのテーマパーク特集。子供と見ていたお母さんがおもしろいと感じてくれて、夏休み以降もそのまま見てくれているのではないでしょうか」(小林さん)
立ち上げ当初から主婦を意識してつくってきたが、最近は思いのほか男性や出勤前の女性、学校へ行く前のチャイルドティーン層の視聴者も増えているという。
「とはいえ、目標とする視聴率には、まだまだ届いていません。他局も皆さんテコ入れをいろいろ考えているでしょうから、『ラヴィット!』も今後、新たな仕掛けをどんどん展開していく予定です」
“朝バラエティー”という新ジャンルを確立したことや、SNSを使った宣伝の巧みさなどから、朝はテレビを見る習慣のなかった視聴者を巻き込むことにも成功している『ラヴィット!』だが、やはり「朝はニュースが見たい」という視聴者は圧倒的に多い。木村さんが解説する。
「民放の同時間帯でいうと、高齢層の視聴者をがっちり掴んでいるテレビ朝日の『羽鳥慎一モーニングショー』が世帯視聴率はダントツです。2番手、3番手を日本テレビの『スッキリ』とフジテレビの『めざまし8』が追いかけ、『ラヴィット!』は数字は取れていないけど、評価は得ているというポジションです」
実のところ、番組平均世帯視聴率は、『モーニングショー』と『ラヴィット!』で3倍もの差があるといわれる。木村さんが言う。
「朝はNHKの『あさイチ』を見る人も多い。『モーニングショー』と対極の内容である『ラヴィット!』ができて、朝のテレビ番組の幅が広がり、視聴者の選択肢が増えたことが何よりいいことでしょう」
4月11日から、NHKでは連続テレビ小説『ちむどんどん』も始まった。報道も、ドラマも、バラエティーも朝から本格的な番組が楽しめるようになったいま、早起きをしてでもテレビをつける価値がある。
※女性セブン2022年4月28日号