前出・秋山氏も懸念を示す。
「付近の高層ビルから敷地内が見えてしまう状況はセキュリティ上、大きな問題があります。要人をターゲットとするテロ事件では、車の乗降時が最も狙われやすい。特殊訓練を受けたスナイパーであれば、ビルの高層階から200m先のターゲットを狙うことは難しくありません。また、これからは複数のドローンを使った薬品の散布など、空からの攻撃も想定しなければならない」
尹氏は北朝鮮に対して融和的だった前政権と違って、就任式の演説でも核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮に対して「実質的な非核化」を求めるなど、厳しい姿勢を見せていく構えだ。国際社会の常識に照らして当然の姿勢だが、それだけに国際ルールを無視する北朝鮮側の反発を買うことが懸念される。目下、大統領新公邸はリフォーム中。尹氏の入居は約1か月先になるという。建物のセキュリティ対策も強化することで、万全を期さなくてはならないだろう。